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ブンデスリーガを数字で見る。
ドルトムントの走行距離に変化アリ。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byTadashi Shirasawa
posted2015/11/05 14:30
香川真司の所属するドルトムントはポゼッション型に移行していることが数字からはっきり見て取れた。
奮闘しているダルムシュタット、心配なマインツ。
興味深いのは、初めて1部リーグに昇格しながらも奮闘をみせているダルムシュタット。ドルトムントのホームであるジグナル・イドゥナ・パークで2対2の引き分けに持ち込んだ試合は記憶に新しいが、彼らの最大の得点源はセットプレーだ。守備では自陣の深いところに最終ラインを設定し、人数をかけて守る。そのスタイルが徹底されているからこそ、ここまで奮闘(11位)しているのだろう。
心配なのは、マインツだ。守備から攻撃への素早い切り替えを信条とするチームだけに、支配率が低く、走行距離が長くなるのは当然のこと。ただ、リーグトップの走行距離になってしまっているのは、彼らが狙っているエリアよりも低いエリアでボールを奪わざるを得なくなっている面も否めない。低い位置で奪っても、ゴールまでの距離が遠いために、相手チームにしてみれば怖さはない。本来の力を発揮できていないマインツの苦境はこんなところにも表れているのかもしれない。
ブンデス1部、通算勝利数ランキング。
また第10節のケルン戦にバイエルンが勝ったことで開幕からの連勝記録を伸ばしただけではなく、バイエルンはリーグ戦通算で1000勝目をあげた。ちなみに、ブンデスリーガ1部でのクラブ別通算勝利数のランキングのトップ10は以下の通り。
◇ ◇ ◇
1位 バイエルン 1000勝(1714試合)
2位 ブレーメン 741勝(1740試合)
3位 ハンブルガーSV 721勝(1774試合)
4位 シュツットガルト 711勝(1706試合)
ドルトムント 711勝(1638試合)
6位 ボルシアMG 648勝(1612試合)
7位 シャルケ 635勝(1604試合)
8位 ケルン 606勝(1502試合)
9位 カイザースラウテルン 575勝(1492試合)
フランクフルト 575勝(1570試合)
◇ ◇ ◇
バイエルン以外は、ブンデスリーガに長い期間在籍したチームの勝利数が必然的に多くなる。というのも、1部で戦えるのは、各シーズンで一定以上の勝ち星を積み重ねたチームだけ。1部に在籍したシーズンが最多のハンブルガーSVが勝利数で3位、在籍年数が2位のブレーメンが-勝利数2位になるのも当然の結果か。
ちなみに、1勝するのに何試合を要するのかを計算してみると、以下のようになる。
1位 バイエルン 1.71試合(に1勝ペース)
2位 ドルトムント 2.3試合
3位 ブレーメン 2.34試合
4位 シュツットガルト 2.39試合
5位 ハンブルガーSV 2.46試合
6位 ケルン 2.47試合
7位 ボルシアMG 2.48試合
8位 シャルケ 2.52試合
9位 カイザースラウテルン 2.59試合
10位 フランクフルト 2.73試合
ここで目立つのは、ドルトムントの奮闘ぶりか。リーグで優勝回数が2番目に多いのもうなずける結果となった。逆に、ブンデスリーガ創設以来1度も優勝していないシャルケは8位に甘んじる結果となった。このなかで、日本人が所属したことのない唯一のチームが9位のカイザースラウテルン。その理由を考えてみると、近年は成績がふるわないため、増えつつある日本人選手が所属したことがない、ということになるだろう。
続きは、メルマガNumber「ミムラユウスケのブンデス日本人戦記」でぜひお読みください。