金トレ!実践編BACK NUMBER
第2回 正しいフォームを理解する part.1
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph bySports Graphic Number
posted2010/11/25 06:00
カリスマ・ランニングコーチの金哲彦さんをお迎えして開催している「金トレ!」。『Number Do』の付録に沿って行われる講習会の第2回目は、読者の方10名を迎えて行われました。前回の金トレでは、歩くときに身体のどの部分を意識すればよいのかといった、「走る前」の段階を集中的に教えてもらいましたが、今回はいよいよ走り出します。金コーチが参加者のフォームをひとりひとりチェックして、改善点を修正。すべての初心者ランナーにとって役に立つ内容となりました。
【 準備運動 】
まず事前の準備運動の一環として行ったのが、「お尻歩きレース」。
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これは「骨盤を動かす」ことを意識するためのトレーニングですが、レースと名がつくと盛り上がります。ちなみにダントツ1位だった佐々木さんには「骨盤クイーン」の称号が与えられました。
【 フォームチェック 】
集まっていただいた10名は、「ほとんど走ったことがない」という方から「フルマラソンを完走したことがある」という方まで、そのランニング歴は本当にバラバラ。そんな彼らは走るフォームもそれぞれバラバラでしたが、金さんは彼らが20mほど走るのを見ただけでウィークポイントを見つけ、即座に修正。このフォーム矯正SHOWは、本当に驚きの連続です。以下に4人の方をケーススタディとして掲載します。
金CHECK!(1) 「上半身が固い」 ~川瀬さんの場合~
川瀬さんはとにかく上半身が固い。走るときに上半身が固くなるのは、首周りと肩甲骨周りの固さが原因。それをほぐすために金さんが推奨しているのが、2人組で行うこのストレッチです。
サポート役が肩を両手で上から抑え、その力に対抗するように肩を上方向に押し戻すように力をいれます。これを1回8~10秒ほどで3回ずつ、左右とも行う。
説明だけ読むと逆に筋肉が硬くなりそうですが、筋肉の収縮を利用したストレッチで効果は抜群です。これは肩こりにも効くので、どうぞお試しあれ。
金CHECK!(2) 「軸が定まらない」 ~糸永さんの場合~
ほとんどランニング経験のない糸永さんは、まだ身体が「走る」という動きを覚えていません。そこで金さんが教えてくれたのが「軸」の大切さ。(写真左)
頭頂部から身体の中心を一本の軸が通っているとイメージすると、身体の動きが安定します。それをイメージさせるために行ったのが、ツイスト運動。(写真中、右)
身体の軸を意識しながら、その場でジャンプしながら身体をすばやく左右にひねります。軸が意識できないと自分の位置がどんどんずれていってしまうので、その場で腰を左右に回転させるということが大切です。注意点は腕の動きに意識をとられないようにすること。