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イチローも10月でついに40歳に。
全米屈指のベテラン力の源泉に迫る。 

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菊地慶剛

菊地慶剛Yoshitaka Kikuchi

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photograph byGetty Images

posted2013/08/18 08:01

イチローも10月でついに40歳に。全米屈指のベテラン力の源泉に迫る。<Number Web> photograph by Getty Images

打撃不振のヤンキースで、ベテランながらチーム上位の打率を誇るイチロー選手。チームにとって欠かせない存在となっている。

 日米通算4000安打で再び日米のメディアから注目を集めるイチロー選手。この日米合算の成績にどれほどの価値があるのかを語るのは容易ではないが、メジャーに残した彼の功績が揺るぎないものであることは間違いない。

 日本人選手のメジャー挑戦のスタイルが、現在のようなNPB経由が主流である限り、米国国内での功績のみで判断されるメジャーの野球殿堂入りを果たす選手は、今後もイチロー以外は現われないだろう。

 そんなイチローもメジャー在籍13年目、10月には40歳になる。

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 今やメジャーでも数少ないベテラン選手の1人になった。

40歳でなおメジャーで戦う5人のベテラン野手。

 野手に限れば、現在メジャーのロースターに入っているイチローより年上の選手は、ジェイソン・ジアンビ選手(42歳)、ラウル・イバネス(41歳)ヘンリー・ブランコ選手(41歳)、トッド・ヘルトン選手(8月20日に40歳)の4人しかいない。

 世界最高峰の舞台でこの年齢までメジャーに在籍していること自体、賞賛に値するが、そんな同世代の彼らと今シーズンの活躍を比較してみると、さらにイチローの凄さが浮き彫りになってくる。

●イチロー選手と、40歳以上のメジャー野手4選手の今シーズン成績表
  試合数 打率 本塁打 打点 出塁率
イチロー 110 .279 6 27 .313
ジェイソン・ジアンビ 53 .181 7 25 .281
ヘンリー・ブランコ 34 .181 3 14 .267
トッド・ヘルトン 88 .258 7 37 .327
ラウル・イバネス 90 .249 24 58 .299
※数字は8月11日現在。ヘルトン選手は8月20日に、イチロー選手は10月22日に40歳となる。

 打率や出塁率はもちろん、本塁打、打点でさえ、イバネスの後塵を拝しているとはいえ、チームで主軸を打つジアンビやヘルトンとも肩を並べる成績を残している。

 特に、他の4選手と比較して最も顕著な違いは出場試合数だ。

 ジアンビとブランコは控え選手だし、今シーズンも先発要員であるイバネスやヘルトンにしても欠場する機会が増えている。そんな中、イチローは今も主力外野手としてほぼ毎試合、出場を続けている。

 しかも、打撃不振に喘いでいるヤンキースの中にあって、打率に関しては(常時出場している選手のなかで)ロビンソン・カノ選手に次いで2位の成績を残している。現在のヤンキースは、イチロー抜きで戦うのは難しい状況であると言っても過言ではない。

 チーム内での影響力においても、他の4人とは大きな差があるのだ。昨年12月にヤンキースがイチローと2年契約を結んだ際、懐疑的な反応を示したメディアも存在したが、今や誰一人、疑うものはいないだろう。

【次ページ】 ピークは過ぎても、圧倒的な安定感は健在。

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