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ボクシングで実現した、
力道山の夢見たロマン。
~重量級養成、半世紀の時を超え~
text by
門馬忠雄Tadao Monma
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2013/08/17 08:00
15億円にのぼる巨額の資金が投じられたプロレスの殿堂リキ・スポーツ・パレスの落成式。
かつて力道山が思い描いた“格闘ロマン”が、曲がりなりにも現実のものとなった。
7月25日、東京・後楽園ホールで行なわれたプロボクシングの日本ヘビー級王座決定戦のことだ。ヘビー級1位の藤本京太郎と同級2位オケロ・ピーターの試合は、元K-1戦士の京太郎が6回2分59秒(TKO)で相手を下し、56年ぶり2代目のヘビー級王者となった。
ファイティング原田、海老原博幸、青木勝利の“軽量級三羽烏”ボクシング黄金期の担当記者でもあった筆者には感慨深い出来事である。
「ボクシングもヘビー級でなければダメだ」
日本プロレスのボス・力道山の号令一下、プロボクシングにおける重量級選手養成を目指す「リキ・ボクシング倶楽部」が発足したのは1961年。異業種からのボクシング参入として話題を呼んだ。