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優勝候補から消えていくバイエルン!?
マリオ・ゴメスは救世主になれるか。 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byGetty Images

posted2010/11/09 10:30

優勝候補から消えていくバイエルン!?マリオ・ゴメスは救世主になれるか。<Number Web> photograph by Getty Images

わずか1カ月で態度を豹変させた会長の真意は?

 ひっかかるのは、ヘーネスの発言が、約1カ月前のそれとは大きく異なっていることだ。バイエルンは9月の終わりに、今季終了後に切れるはずだったファンハールとの契約を1年延長した。

 契約延長が発表されたのは、第6節で躍進を続けるマインツにホームで敗れた直後のことだったのだが、ヘーネス会長は契約延長を発表すると、誇らしげに語っていた。

「試合に勝ったあとに契約を延長するのは誰にでもできる。マインツに敗れたあとのこのタイミングで契約を延長したのは、我々がファンハールの手腕を評価している証なのだ」

 およそ1カ月で、評価が大きく変わることなどありえるのだろうか。

 もっとも、ヘーネス会長がメディアを通して監督の批判をするのは、クラブのイメージにとってはマイナス以外の何物でもない。問題があれば、クラブハウス内で話をすればいいのだから。クラブ内の問題は、クラブ内で片づけるべきなのだ。昨シーズン、クラブの補強方針をメディア上で批判したラームに対しては、約150万円の罰金が科されたのだが、会長は何を言っても許されるのだろうか。

昨季の“逆風”からチームを救ったのはオリッチだった。

 そもそも、この状況を招いたのは、リーグでの成績不振だ。

 不振の最大の原因は、けが人が続出していること。ロッベン、リベリー、ファンボメル、クローゼなど、トップチームの選手のうち9人が戦列を離れている。おまけに、オリッチは今月の1日に左ひざの手術に踏み切り、今シーズン中の復帰が絶望視されている。幸いにも、リベリーやファンボメルは、今月中には復帰すると見られているのだが。

 思えば、昨シーズンも10月の後半から11月の前半にかけては、バイエルンとファンハールに向けて逆風が吹き荒れていた。ファンハールが3トップか1トップを採用しようとしているのを見て、当時は会長ではなくGMを務めていたヘーネスは「バイエルンには2トップがふさわしい」と語り、物議を醸したこともあった。

 そんな状況からリーグ優勝へ進むターニングポイントとなったのは、11月25日のCLのマッカビ・ハイファ戦だった。オリッチがスタメンに復帰して、スターティングメンバーが固定され、そこから公式戦13連勝を飾ったからだ。実は、オリッチはこの試合にスタメンで出場しないと見られていたのだが、直前にクローゼが負傷したためにチャンスが回ってきた。そのチャンスを活かし、クロアチア人FWはバイエルンの2冠に貢献したのだった。

【次ページ】 マリオ・ゴメスの活躍は好材料だが優勝争いからは後退?

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#ルイス・ファンハール

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