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“アズーリ”から見たコンフェデ杯。
智将の大胆采配が日本代表を襲う! 

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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posted2013/06/18 10:31

“アズーリ”から見たコンフェデ杯。智将の大胆采配が日本代表を襲う!<Number Web> photograph by AFLO

友人関係であるだけでなく、互いにリスペクトし合うプランデッリ監督(左)とザッケローニ監督。相手の手のうちを知る2人はいかにして戦うのか。

 コンフェデレーションズ杯の初戦、イタリアがメキシコ相手に2-1で快勝した。

 司令塔ピルロとエースFWバロテッリがそれぞれ持ち味を見せてゴールを奪い、PKによる失点こそあったものの、会心のゲーム運びで、五輪優勝国メキシコを攻守にわたって支配した。

 レシフェでのグループA第2戦で日本に襲いかかるのは、本来の調子を取り戻したアズーリだ。

 昨年のEURO準優勝後、イタリア代表はバロテッリを新エースに立て、ブラジルW杯欧州予選でグループ首位を堅持。戦術ベースの「4-3-1-2」はそのままに、オランダやブラジルといった強豪国との親善試合を通じて新戦力発掘と世代交代を進め、右肩上がりで成長を続けてきた。

 しかし、コンフェデ杯開幕を前にアズーリは、予期せぬ不安材料をいくつも抱えた。

 7日にプラハで戦ったW杯予選チェコ戦は、相手に前後のラインを分断され大苦戦。バロテッリの退場もあり、スコアレスドローに持ち込むのがやっとの有様だった。

格下ハイチとまさかのドローで「4-3-3」は機能不全に。

 ブラジル入りした後、仕切り直しの軽いスパーリングマッチのつもりで挑んだ11日のハイチ戦でも失態は続いた。

 攻守のバランスとやる気を欠いた控え組中心のメンバーは、闘志十分のFIFAランク63位のチームに2点のリードを保てず、逆に後半40分から2点を献上し、ボコボコにされて引き分けに持ち込まれた。

 試合後、代表監督プランデッリは苦しい言い訳に終始した。南半球への長旅の疲れとコンディション不足は仕方ないにせよ、バロテッリとのW起用が濃厚だったFWエルシャーラウィの不振は大きな誤算だった。有力な戦術オプションとして考えていた「4-3-3」が、戦わずして機能不全に陥ったことを意味するからだ。

 挙句に、わざわざ本国から持ち込んだオリーブオイルやチーズ、生ハム類を積んだコンテナが、リオ・デ・ジャネイロの税関で差し止め処分を受ける。現地調達の食材では選手たちも力が出ない。アズーリは八方塞がりとなった。

【次ページ】 ユーベとミランの精鋭たちは新布陣にも難なく対応。

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