ミラン、インテルでも……世代交代が進むセリエA。

　バイエルンに完敗したCL準々決勝では、相手の猛プレスにビダルもピルロも封じ込まれた。その中で、今大会がCL初出場だったポグバが、ピッチのあちこちで献身的にカバーに入った。地味ながら落ち着いたパス捌きで、ホームでの敗戦も何とか2失点に食い止めた。プレー内容で圧倒された悔しさをバネに、バイエルンへのリベンジを期する来季、彼の成長曲線はさらに伸びるはずだ。

　今季劇的な世代交代に成功したミランには、'94年生まれの不敵なFWニアンがいる。

　イカルディが今夏移籍濃厚なインテルでもすでに18歳のプレーメーカー、MFコバチッチが奮闘している。

　彼らに共通するのは、ベテランからの圧力をものともしないハートの強さだ。

　若手の台頭にはもちろん経済的要因が大きい。だが、20年前も今も変わらないサッカーの不文律があるとすれば、“ピッチ上のパフォーマンスに生まれた年は関係ない”ということだろう。ベテラン天国から若手重視の新潮流へ。セリエAのティーンエイジャー躍進は、まだまだ止まる気配を見せない。