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「修斗は踏み台」と新王者・堀口恭司。
“格闘ネイティブ”世代の新たな常識。 

text by

橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph bySusumu Nagao

posted2013/03/24 08:01

「修斗は踏み台」と新王者・堀口恭司。“格闘ネイティブ”世代の新たな常識。<Number Web> photograph by Susumu Nagao

3月16日、東京・後楽園ホールで開催されたプロフェッショナル修斗世界フェザー級チャンピオンシップ。世界初挑戦で第9代王座に就いた堀口恭司は、「もっと上の舞台でやりたい。やっぱりUFCに出たいですね」と語った。

格闘ネイティブ世代に日本/海外の区別なし!

 グラウンドで関節技を狙う王者を、堀口は巧みに攻略していった。下からの仕掛けをブロックしながら数えきれないほどパンチを浴びせる。テイクダウンされてもすぐさま立ち上がってみせた。そして充分にダメージを与えたところで、バックを奪ってスリーパーを極める。これまでの戦績は8勝1敗6KO。世界戦で初の一本勝ち、つまり新たな“引き出し”を開けたことになるが、それも特別なことではなかったようだ。

「2ラウンドか3RでKOしようと考えてたんですけどね。チョーク(スリーパー)になったのは結果オーライ。寝技もできるんだってところを見せることができました」

 試合前に会場ビジョンで流される選手紹介VTRで、堀口は「修斗は踏み台」と発言している。デビュー当時から、彼の目標はUFCなのだ。世界中から強豪が集まる場所がUFCであり、“職業・格闘家”として最も稼げる場所もUFC。そこを目指すのは当然のことだ。格闘ネイティブ世代のMMAファイターには、日本だから、海外だからという区切りが存在しない。

 子どもの頃からプロの世界に親しみ、“日本のメジャー”が地盤沈下してしまった今は後楽園ホールからUFC直行を狙う。時代の申し子である堀口の世界王座奪取は時代の象徴であり、また時代の要請だったのかもしれない。

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