ザクロをイメージした香りが、リラックス効果を生む。　

高   それはそうと、新しくザクロの香りが加わるらしいけど、そもそもイタリア人ってザクロが好きなんだよね。イタリア人は昔からザクロを「幸福を呼ぶ果実」として、慣れ親しんでいたみたい。フレスコ画にもよく描かれているし、ザクロの形をした銀食器や、ザクロが描かれたテーブルクロスもあるんだよ。

奥山   へ～、お薦めした僕が知りませんでした。さすが美大出身。まぁ、まずは、そのザクロをイメージした香りを嗅いでみてくださいよ。

高　（クンクンッ）う～む、なんか、石鹸のような香りだね。その中にどことなく甘酸っぱい感じがするよ。決して体育会系のスポーツマンなイメージではないし、イケイケお姉さん風の刺激的な香りでもない。どこか控えめな香りがいいね。

奥山   でしょでしょ！ 高さんが“石鹸のような”と表現した香りは「パウダリー」と言うんですが、イタリア人は甘く感じるみたいです。心をリラックスさせる優しい香りで、サンタ・マリア・ノヴェッラではいちばん多く使われている香りでもあります。このボディミルクの他に、オーデコロンやソープ、キャンドルなどもラインナップしているんですよ。

高   あらっ!?　オーデコロンがあるのに、なんでまたボディ用保湿乳液を薦めるんだい？

奥山   フレグランスは香料の濃度や香りの持続時間によって、大きく４つに分類されるんです。５～７時間といちばん長く持続するパフュームは、香りもきつくてどちらかと言うと夜向け。次のパルファンは５時間くらいで、これもかなりゴージャスですね。で、その下が３～４時間ほど香りが持続するオードトワレで、朝つければしっかりした香りが昼過ぎまで持つので、ビジネス向きでしょう。最後が１～２時間だけ香るコロンです。これは濃度が３～５％と低く、爽やかな香りで気分転換したいときに便利です。

高   んじゃあ、やっぱりコロンがスポーツに向いているんじゃないの？

良い香りを嗜むと同時に、肌のお手入れも！　

奥山   僕が実際に試したところ、このボディミルクはコロンとほぼ同じくらい香っていましたね。とはいえ、香りそのものはコロン系よりマイルドです。近くに寄って、ようやくほのかに香るって感じです。

高   うん、それくらいがちょうどいいかも。以前、糸魚川市の山中を120km走るイベントに出たんだけど、厳しい峠を登っているとき、女性ライダーが俺を抜いていったんだよ。すると、彼女がつけていた香水の香りがキツくてさ、いつまでも残り香が峠道を漂っていたのには閉口したね（笑）。ま、俺はそういう香りの女性は嫌いじゃないんだけど、新潟の山の中じゃなくて都会の街でお会いしたかったね。できればお酒の席で（笑）。

奥山   高さんの女性の嗜好はどうでもいいんですが、香りにはTPOが大切というのは正解です。強い香りはスポーツシーンにマッチしませんね。

高   なるほど。このボディミルクのテイストや強さが、ちょうどいい具合なんだね。で、奥山がお薦めする理由はまだあるんでしょ？

奥山   そう。敢えてボディ用保湿乳液にしたのは、強い陽射しや汗でダメージを受けた肌をケアするためです。ボディミルクに含まれているアボカドオイルやカカオバターなどの植物由来成分が、肌に潤いを与えて滑らかにしてくれるんですよ。

高   おいおい、俺みたいな野卑なオヤジに、“潤いがあって滑らかな肌”なんて必要ないぜ。

奥山   わかってないなぁ～。ここ最近は、男性の間でもアンチエイジングが大流行しているんですよ。ちゃんとお手入れされた清潔でキレイな肌の男性が、若い女性にモテているようです。ちなみに、男性はアンチエイジングよりも、しっかりしたエイジマネジメントが大切ですけどね。

高   わかりました。今、塗ります！ すぐ塗ります！

奥山   そんなにガッつかないで！ スポーツ後――休憩時でもいいんですが、できれば水道とかで顔や腕の汗を軽く流し、タオルで水気を拭き取ってからこのボディミルクを薄くのばすように塗ってください。自転車の場合は、太腿から脹脛にも塗るといいですよ。小瓶に分けて携帯するといいでしょう。

高   おお～肌がしっとり！ しかも全身からほのかにパウダリーな香りが！ よし、このまま夜の合コンに持って行こうっと。

奥山   あれあれ？ スポーツシーンの香りに気を遣うんじゃなかったんですか？

高   二次会のカラオケも汗をかくからね。