野ボール横丁BACK NUMBER
15奪三振と「サードゴロ」――。
ついに力尽きたドクターK・松井裕樹。
text by

中村計Kei Nakamura
photograph byHideki Sugiyama
posted2012/08/20 18:20

準々決勝で敗れた松井だが、この試合でも15奪三振を記録。今大会での奪三振数は、坂東英二、斎藤佑樹に続く史上3位の68個となった。
3/3 ページ目
この記事を1ページ目から読む
前日に142球を投げ、その約19時間後に登板した松井。
松井は、前日に142球を投げて完投し、それから約19時間後にこの試合を迎えていた。
「立ち上がりから、肩が重かったので、気持ちだけで放っていた。8回は(疲労が)ピークでした」
それでも9回表は、三者凡退に抑え、最後の打者はこの日、15個目となる三振で締めくくった。
ADVERTISEMENT
ただし、1アウト目と2アウト目、通算132人目と133人目の打者に対して、ヒットよりも珍しい「サードゴロ」を立て続けに許した。
それが松井の限界を何よりも雄弁に物語っていた。
