今シーズンから導入されているミズノ社製で統一されたプロ野球の公式球、いわゆる統一球は、「雑」に作られている。
とはいっても、世界最高水準のモノづくりの技術を誇る日本が手を抜くわけがない。野球における国際化を図るべくあえて雑な手法を施した、と表現したほうが正しいだろう。
品質を落とすという、「国際化」への道。
では、どこを雑にしたのか? 大きなところを挙げればボールの表面を覆う牛革だ。これまで使用されていた革は上質とされている背中部分のみだったが、それを脇や腹の一部まで広げた。そして、牛革やウール材などの生産も国内ではなく中国となった。そのことにより、昨年までのボールと比べると滑りやすくなったと言われている。
そのほかの変化では、縫い目の幅が7ミリから8ミリと1ミリ広くなり、高さは1.1ミリから0.9ミリと0.2ミリ低くなった。また、コルク芯を覆うゴム素材も新たな低反発素材を使用。一定の目標値から算出したところによると約1メートル飛距離が落ちるという、いわゆる「飛ばないボール」となった。
統一球の狙いは'09年のWBCに起因している。同大会の公式球に苦心する選手が多かった事実を踏まえ、似た仕様のボールを国内リーグに導入することで今後の国際大会に違和感なく臨んでほしい、というわけだ。
統一球に合わせた、選手それぞれの対策方法とは?
こうして迎えた「統一球元年」。選手たちはそれぞれ対策を練っている。
投手は分かりやすい。投げ込むことで指にボールをなじませ、滑りやすいのであればロージンバッグを多くつけるなどして対応する。
打者はもっと具体的だ。巨人のラミレスは、昨シーズンよりも10グラム重い930グラムのバットに代え、重量で飛距離を補おうとしている。横浜の村田修一は逆に、バットを軽くしスイングスピードの速さで遠くへ飛ばす打撃に努めている。
とはいっても、慣れないボールに戸惑う選手は少なくない。
投手では、3月2日のゲームで先発した広島の前田健太が苦しんだ。
<次ページへ続く>
野球クロスロード バックナンバー
- 本調子でない自分をマネジメントする。 巨人・杉内俊哉の“俯瞰する力”。 2013年5月15日
- 昨季の角中と同じ道を歩めるか? ロッテ・鈴木大地、ブレークの兆し。 2013年4月30日
- 「二刀流」ではなく野手一本で――。 雄平は不振のヤクルトを救えるか? 2013年4月17日
プロ野球 ニュース
ロ6―6神(22日) ロッテが5点差追い付く
2013年5月23日(木)7時26分 - 共同通信
ロッテが5点差を追い付き、延長十二回規定により引き分けた。5点を追う六回に井口、今江の連続本塁打などで3点。4―6の九回に井口の9号2ランで同点とした。救援陣の奮闘も光った。阪神は久保が九回にセーブ…記事全文
プロ野球 コラム
-
[野球善哉]
日本ハムを超える“最強”外野陣へ!ロッテ・清水雅治コーチの育成法とは? -
[野ボール横丁]
小笠原道大を札幌で見たい――。前田智徳と重なる“生ける伝説”の姿。 -
[Sports Graphic Number]
<西武躍進を支える投球術> 牧田和久 「強力打線を弄ぶ千手観音サブマリン」





























