Number ExBACK NUMBER

中日・立浪和義が開幕前にしていた予言「2024年からホントに“新たなドラゴンズ”が始まる」旧知の記者に語った改革の手応え「正直に言えば、1年遅れた」 

text by

喜瀬雅則

喜瀬雅則Masanori Kise

PROFILE

photograph byJIJI PRESS

posted2024/04/17 11:01

中日・立浪和義が開幕前にしていた予言「2024年からホントに“新たなドラゴンズ”が始まる」旧知の記者に語った改革の手応え「正直に言えば、1年遅れた」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

今季スタートダッシュを決めた中日。チームを率いて3年目、契約最終年の立浪和義監督が開幕前に漏らしていた今季への手応えとは…

 京田は2017年、中日では川上憲伸以来となる19年ぶりの新人王。2年目の2018年は143試合、コロナ禍の2020年も120試合のチーム全試合出場。ルーキーイヤーからの6年間で700試合に出場を果たしていた、新たなる「中日の顔」だった。

 阿部も、プロ4年目の2019年に129試合出場、打率.291でセ打撃成績10位。2022年も133試合出場。チームの核ともいえるセンターラインの2人を放出したのだ。

チームへの自己犠牲

 2人の実績と持てる能力は、その数字が物語っている。

 ただ、周囲の証言を集めてみると、どうしても“自分本位のプレー”が目についたのだという。例えば走者二塁なら、右方向に打って二塁走者を進塁させる。そうしたチームプレーの要素がどうしても欠けてしまったのだ。

 勝つチームなら、その自己犠牲が報われる。チームが弱いと、その気持ちがどうしても失せてしまう。まさしく負の連鎖、悪循環が止まらなくなるのだ。

正直に言えば、1年遅れたな

 立浪は、監督になることが「自分の次の目標だった」という。

 2009年の現役引退後、他球団から指導者としての誘いもありながら断り、まさしく初志貫徹。監督として、中日に帰ってきた「ミスター・ドラゴンズ」にとって、チームリーダーともいえる2人のプレーから“チームへの思い”が感じられなかったのが、歯がゆくて仕方がなかったのだ。

 その負け犬根性を、何としても払拭しなければならない。

【次ページ】 2024年、覚悟の長距離砲連続獲得

BACK 1 2 3 NEXT
中田翔
中日ドラゴンズ
立浪和義

プロ野球の前後の記事

ページトップ