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「プライド持てよ!」大谷翔平はなぜ“初めての日本代表”で一喝された?「今思えば、あの謙虚さが…」仲間たちが語る18歳大谷翔平の素顔【大谷証言プレイバック】

posted2024/03/18 11:01

 
「プライド持てよ!」大谷翔平はなぜ“初めての日本代表”で一喝された?「今思えば、あの謙虚さが…」仲間たちが語る18歳大谷翔平の素顔【大谷証言プレイバック】<Number Web> photograph by Getty Images

2012年に18歳以下の世界選手権に出場した大谷翔平。藤浪晋太郎ら錚々たるメンバーと世界一を目指したが、結果は6位に終わった

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高木遊

高木遊Yu Takagi

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 大谷翔平が日本を驚かせたのは、結婚発表だけではありません。WBCでの大活躍、ア・リーグ本塁打王&MVP獲得、ドジャース移籍……。昨年3月のWBC以降、多くの話題を日本に届けた二刀流は1年後の3月20日に韓国でのドジャースデビュー戦を迎えます。Number Webでは、この1年間の軌跡を本人、チームメイト、関係者が証言した人気記事を随時再公開していきます。今回は「U-18韓国世界選手権」編です!<初公開:2023年3月20日/肩書などはすべて当時>

 大谷翔平が初めて日本代表として国際大会に出場したのは、18歳以下の世界選手権だった。藤浪晋太郎や森友哉ら豪華メンバーと共に優勝を目指したが、結果は6位。しかし高校3年生だった大谷が見せたプレーや振る舞いは当時の代表監督、チームメイトたちの記憶に色濃く残っていた。貴重な証言から才能の片鱗を振り返る。
 Sports Graphic Number1069号(2023年3月9日発売)に掲載された『大谷翔平 初めて日の丸を背負った日』をWBC準決勝を前に無料公開します。

「俺は寝てるからいいよ」

 2012年の高校日本代表合宿で大谷翔平と同部屋だった佐藤拓也は、大谷のこんな言葉をよく覚えている。

「合宿の夜、野手のみんなで素振りをしようという話になって、僕が大谷を誘ったんですが、『俺はいいよ』と。普通、代表で知らない選手たちと集まったら、話をしながら素振りしたくなるものですけど、そのときに『大谷は自分のペースを持ってるんだな』と思いましたね」

 一方、外野手の笹川晃平は、大谷が合宿で見せた身体能力に驚いていた。

「僕も肩には自信があったんですけど、僕が全力で投げるくらいのボールを大谷は軽く投げていたんです。こういう選手がプロに行くのか、と思いましたね」

「メジャー行くん?」関西勢から容赦ない質問

 高校日本代表は、その年の8月から9月にかけて韓国で行われるIBAF 18U世界野球選手権のために結成された。

 代表には藤浪晋太郎ら、その年の夏の甲子園で優勝した大阪桐蔭高から4人、準優勝した光星学院(現・八戸学院光星)高からも北條史也、田村龍弘、城間竜兵と大阪出身者が多く選出され、その「関西ノリ」に浦和学院高の佐藤と笹川ら、他地域の選手たちは圧倒されていた。彼らは大谷に遠慮なく「メジャー行くん?」と尋ね、大谷は柔和な顔ではぐらかしていた。誰かの彼女の話題で盛り上がっても大谷は加わろうとせず、輪の外で聞いて笑っていた。

【次ページ】 「大谷のコンディションに不安がありました」

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