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鎌田大地「“他の選手と比べて”わかってなかった」激変した27歳“日本代表観”のホンネ「律がそう。建英、薫とかも…もちろん自分もです」 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byShigeki Yamamoto

posted2023/09/08 17:03

鎌田大地「“他の選手と比べて”わかってなかった」激変した27歳“日本代表観”のホンネ「律がそう。建英、薫とかも…もちろん自分もです」<Number Web> photograph by Shigeki Yamamoto

複数回にわたるインタビューで様々なテーマを忌憚なく語ってくれた鎌田大地。その姿勢は日本代表でも貫くはず

 イングランドからは三笘薫、スペインからは久保建英の目覚ましい活躍が聞こえてくる一方で、鎌田のいるラツィオは開幕から格下に2連敗を喫する不穏な立ち上がりだったからだ。

 それでも日本代表合流前の最後の試合、イタリア王者ナポリとの試合でスーパーゴールを決めて、チームを勝利に導いた。自分は自分で、他人は他人だとわかっていながらも、鎌田は代表のチームメイトの活躍をもモチベーションに変えている。

「今の代表は競争力もすごく高いし、何より、ギラギラしている選手がすごく多いので。わかりやすく言うと(堂安)律がそうだし、建英もそう。薫とかも、すごく自信をもってやっているでしょうし。前線の選手はやはり、みんな、口には出さないですけど、『俺が一番だ!』と思っていますよ。もちろん、自分もそうです。

 だから、試合に出たときに『良いプレーをしないといけない』という危機感は常にあります。そういう意味で、今の代表はすごく競争力のあるチームだと思います」

 そのような形で、ギラギラと向上心を燃やす選手たちが、フェアなライバル意識を持って戦っているのが現在の日本代表なのだ。

 果たして、これは日本代表史上もっともたくましい状況にあるということなのだろうか。そんな質問をぶつけると、返ってきたのは、日本だけの小さな尺度でものごとを考えていない者らしい答えだった。

「いや、そういう選手たちが世界を舞台に戦っていける選手だと思うので。上を見れば(強豪国は)どこもそんな感じだと思いますよ」

鎌田の中で変わったものと、変わらないもの

 結局のところ、鎌田のなかでは、変わったものと、変わらないものがある。

 変わったのは、代表への想い。

 変わらないのは、サッカー界での自分の立ち位置の測り方だ。

 世界最高峰の舞台であるチャンピオンズリーグでの優勝。そんな目標を掲げる鎌田だからこそ、あくまでもサッカー界の頂点を基準に、自分やチームの置かれた位置を把握していく。

【次ページ】 「やんちゃ」な10代、「メンタルが複雑骨折」を経て

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