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ネイマール31歳は今からでも世界最高の選手になれる? PSG10番の超絶技巧とヤンチャな一面…”愛すべき天才”が再生する日はくるのか 

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吉田治良

吉田治良Jiro Yoshida

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photograph byGetty Images

posted2023/07/27 11:02

ネイマール31歳は今からでも世界最高の選手になれる? PSG10番の超絶技巧とヤンチャな一面…”愛すべき天才”が再生する日はくるのか<Number Web> photograph by Getty Images

PSG加入から6シーズン目となるネイマール

 必要以上にテクニックをひけらかし、マーカーを挑発するようなプレースタイルが、ともすれば怪我につながる悪質なファウルを誘発している点は否めない。ただ、一番の原因が日ごろの不摂生であることは、さすがに本人も気付いているはずだ。

 しかし、もとより陽気で社交的なネイマールは、リハビリの間にも夜な夜なパーティに興じ、セレブリティとしての派手な生活を止めようとしない。そして、欲にまみれた取り巻き連中も、金蔓を褒めそやすばかりで、誰一人としてフットボーラーとしてのネイマールの未来を案ずる者はない。

「役者殺すにゃ刃物はいらぬ、ものの三度も褒めりゃよい」

 舞台『放浪記』の劇作家として知られる菊田一夫氏の名文句が頭に浮かぶ。

 だが、たとえ神輿に担がれた裸の王様であったとしても、フットボールへの情熱やタイトルに懸ける想いまで失ってしまったわけではないだろう。

 国内では無敵のPSGが、悲願のチャンピオンズリーグ制覇に最も近づいた'19-'20シーズン。クラブ史上初のファイナルでバイエルンに屈した試合後、ネイマールは一人ベンチに座り、両手で顔を覆って泣きじゃくった。

「もう僕も30歳だ。これが最後のワールドカップになるかもしれない」

2022-23前半戦はPSGで過去最高のパフォーマンス

 並々ならぬ覚悟で臨んだ'22年のカタールW杯もそうだった。準々決勝でクロアチアに延長PK戦の末に屈し、またしてもブラジルに黄金のトロフィーをもたらせなかった時も、彼は人目を憚らず涙を流した。

【次ページ】 2022-23前半戦はPSGで過去最高のパフォーマンス

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