「じつは七回裏に上司から『牧軍団をヒーローインタビューに呼べないか』という連絡があって、急遽皆さんに協力していただいて準備をしてもらったんです」（矢吹さん）

「うれしい誤算と言うんですかね。牧軍団の皆さんもすごく喜んでくれました」（関根さん）

　そして影武者軍団を従えた牧は、ヒーローインタビューで「本物であることを証明できた」とコメントし、このイベントに完璧ともいえるオチをつけた。

試合後に歓喜のデスターシャポーズを決める（左から）減量する牧さん、群馬のヤンキーの牧さん、芸人の牧さん　©Yu Saito

バズったひとつの要因は「牧選手の人柄」

　当初は予想もしていなかった大盛り上がり。前例のなかったイベントを成功させて、担当者はなにを思うのだろうか。

「お客様に楽しんでもらえるPRやイベントができるように手間はいくらでもかけようというのが弊社の社風というか。アイディア出しから、それを実現するまでの準備期間は大変でしたけど、今はもう楽しかったことしか覚えていませんね。本当、終わってしまうと苦労したことなんて忘れてしまいます（笑）。今回はやっぱり牧選手の存在が大きかったと思います。ロッカールームでチームメイトに『本物か？』とかいじられたりして楽しそうな様子でしたし、牧選手の実力はもちろん人柄や性格の良さみたいなところもバズったひとつの要因だと思いますね」（関根さん）

©Yu Saito

「じつは私はエンタテインメント部に異動してきて初めて担当したイベントで不安だったんですけど、お客様が野球のプレーを楽しんでくれて、なおかつ当日のイベントも楽しんで頂いている様子を見て、やって良かったなと本当に思いました。すごくストレッチが効いている職場だと思いますし、自分の力以上のものを周りの力を借りながら実現していくのが弊社エンタテインメント部だと思うので、今後も皆さんの想像を超えられるような楽しいイベントを作っていきたいと思います」（矢吹さん）

　常識を超えていくのがDeNAのエンタテインメント。常に新風を吹き込む存在として今後もプロ野球界を刺激して欲しいものである。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。