「そこはスタッフ総出で、厳正な審査をさせて頂きました。ひとり最大5枚まで写真を送れたので、総数は1700枚以上になりました。写真はもちろん、フォームに記載して頂いたPRポイントやコメントなどにもすべて目を通し、本当大変でしたけど、いろいろと話し合いを重ねながら楽しく選ばせてもらいました」（関根さん）

合宿も千葉で開催

　そしてついに“柔道界の牧さん”や“僧侶界の牧さん”“少年の牧さん”“台湾の牧さん”ら17名の精鋭による影武者軍団が選出された。この人数にはなにか理由はあったのだろうか。

「もちろん牧選手に特によく似た方を選ばせて頂いたのですが、もしかしたら当日横浜スタジアムに来る都合がつかない場合も考えられたので、多めに選出させてもらいました。けど、当日は全員に集まっていただき嬉しかったですね」

いろんな牧さんが集まった　球団公式SNSより　©YDB

　試合に先だって球団公式SNSで『牧、決定！』の報が写真付きで流れると、ファンの間ではざわめきが起こった。さらに集結した牧軍団が、ロッテのお膝元である千葉の『東京ドイツ村』に集結し、合宿を行う様子が発信されるなどストーリーが構築されていった。

野球経験のある「減量する牧さん」がバッティングフォームを他の牧さんに教える一幕も　球団公式SNSより　©YDB

佐々木朗希は本物を偽物と勘違い

　そして当日、試合前に牧軍団は一塁側スタンドに集結し、驚きを隠せないマスコミを前に三浦監督や牧と記念撮影。三浦監督は「途中、どれが本物かわからなくなった」と笑いを誘い、本物の牧は「前日に佐々木（朗希）投手と久々に会って『にせものですか？』と一言目に聞かれましたよ」と、ユーモアを込めて陽動作戦の成功を語っている。

三浦監督も試合前に牧の影武者軍団へあいさつ　球団公式SNSより　©YDB

　そして3回裏に『三菱電機 presents ドッカーン！FLYCATCH』に影武者軍団全員が登場するとボルテージは最高潮に達する。

「皆様の前にお披露目することができて、あの時は本当にうれしかったですね。ロッテの選手にもご協力いただいて、本当に感謝しかありません。またその後、牧選手が活躍してくれて、当初作りたいと思っていた牧軍団が観客席に集結している様子を場内のビジョンで映し出すことができて感無量でした。最初は影武者軍団を作っても当日寒い空気になってしまったらどうしようかと考えたんですけど、ここまで盛り上がってくれるとは思いませんでした」（矢吹さん）

矢吹さんが思い描いていた構図がビジョンで実現　©Yu Saito

牧軍団をヒーローインタビューに呼べないか

　クライマックスはヒーローインタビューへの登場だ。この日、牧は六回に勝ち越しタイムリーを放っており、試合終盤へ向け、お立ち台へ上がる可能性が高まった。

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