現在カイセドにはアーセナルやチェルシー、マンチェスター・Uといった複数の強豪クラブが獲得に動いており、遅くとも市場閉幕前にはブライトンを退団するだろう。

　チームとしてはもちろんだが、三笘としてもカイセドの存在は大きかった。左サイドに陣取る三笘の背後を支えていたのが、この守備的MFだったからだ。三笘が「後ろにカイセドがいる分、自分も前に行きやすい。恩恵をすごく受けています」と語ったように、シーズンを通してエクアドル代表MFに感謝の言葉を述べていた。

　5月4日のマンチェスター・U戦では、そのカイセドが不慣れな右SBをこなした。右SBでの出場を告げられたのは、キックオフの3時間前。本人によると先発を聞いた当初は戸惑いがあったらしいが、攻守両方で最高のパフォーマンスを披露して1−0の勝利に貢献した。この時も、三笘はカイセドを絶賛していた。

「どこであってもハイクオリティのプレーを出せる選手。右SBで出場したように、どの位置でもプレーできる素質があると思います。（運動量が多く、あらゆる局面に顔を出すため）彼が1人いるだけで、11人対12人の試合になるような選手です」

写真は5月21日、サウサンプトンに勝利した試合後、クリア夫人とセレモニーに出席した三笘薫　©AFLO

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　サッカーチームは「生き物」と、よく言われる。移籍市場の度に、選手たちの顔ぶれは様変わりする。もちろん突如、監督が替わる時もある。状況に応じて、変化と進化を繰り返しながら前に進んでいくのがサッカーチームだ。

　今季のブライトンは多くのサッカーファンを魅了したが、マクアリステルの移籍が決まり、さらにカイセドも離れることになる。彼らだけでなく、ひょっとしたらブライトンからビッグクラブへ旅立つ主力選手は他にも出てくるかもしれない。

　その一方で、新戦力が加わる来シーズン、ブライトンはクラブ史上初となるヨーロッパリーグに参戦する。来季に向け、はたして智将デゼルビはどんな新戦力を呼び、どんなチームを作り上げるのか。

　来季のプレミア開幕は8月12日。2年目を迎えるデゼルビ政権は、約2カ月後に再スタートする。

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