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谷晃生はW杯落選をどう受け止めたのか? 22歳が明かした“メンバー発表時のホンネ”「4人から外れるとしたら、自分だろうなと…」

posted2023/02/16 17:00

 
谷晃生はW杯落選をどう受け止めたのか? 22歳が明かした“メンバー発表時のホンネ”「4人から外れるとしたら、自分だろうなと…」<Number Web> photograph by Etsuo Hara/Getty Images

2022年7月27日、E-1選手権の韓国戦でA代表デビューを飾った谷晃生。9月の欧州遠征でもメンバー入りしたが、カタールW杯は選外となった

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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Etsuo Hara/Getty Images

昨年11月1日に発表されたカタールW杯の日本代表メンバー26人のなかに、東京五輪でゴールマウスを守った谷晃生の名前はなかった。将来を嘱望される22歳の大型GKは、「自分のいないW杯」をどんな気持ちで見つめていたのか。2023年のJリーグ開幕を前に、Number Webのインタビューに答えた。(全2回の1回目/後編へ)

「僕自身、入るとは思っていなかったので、びっくりもしなかったです」

 意外なほどあっさりと、谷晃生は言った。カタールW杯のメンバー落ちについて聞かれた22歳は、言葉を詰まらせることも、悔しさをにじませることもなかった。

「正当な評価だと思います。みなさんが思っているほど、僕のなかではギリギリな感じはなくて。周りの人たちは入らなかったね、と言ってくれましたけど、僕が入るほうがサプライズだったのかなと思います」

 メンバー発表前最後の活動となった昨年9月の欧州遠征に、谷は招集されている。ただ、アメリカ、エクアドルと対戦したチームにはGKが4人招集されており、出場機会は巡ってこなかった。

 同じく4人のGKが集った6月は、招集を受けていない。そうした客観的な事実を並べれば、谷の落選は驚きではなかったかもしれない。「9月に呼ばれた4人からひとり外れるとしたら、自分だろうなと思っていました」と話す声に、落胆の色はにじんでいなかった。

メンバー外は「正当な評価だと思います」

 とはいえ、21年の東京五輪で正GKを務め、直後に開幕したカタールW杯アジア最終予選はほぼ漏れなく招集を受けた。3人のGKに次代の守護神を加えるなら、谷が選ばれていたはずである。

「周りのみなさんは、試合でのパフォーマンスしか見ることができないので、それで評価するのは当たり前だと思うんですが、選手を選ぶ側は試合だけじゃなく普段の練習のパフォーマンスや信頼度を見ている。周りの方々の評価は絶対にズレてくるところがあって、自分のなかでは選ばれるに値するパフォーマンスができていなかったというか、まだまだW杯のメンバーに実力が辿り着いていなかったなと感じたので、そこは正当な評価だと思います」

 事実、カタールW杯では39歳の川島永嗣が存在感を放った。権田修一、シュミット・ダニエルと互いを高め合うグループを作り上げ、チーム全体に目を配っていた。

【次ページ】 谷晃生は「GKが輝いたW杯」をどう見たのか

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