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MMAサイトでは「フェザー級91位」…朝倉未来30歳のリアルな評価とは? メイウェザーとの一戦は猪木vs.アリ級の“格差マッチ”か

posted2022/09/24 17:01

 
MMAサイトでは「フェザー級91位」…朝倉未来30歳のリアルな評価とは? メイウェザーとの一戦は猪木vs.アリ級の“格差マッチ”か<Number Web> photograph by RIZIN FF Susumu Nagao

9月25日の『超RIZIN』でフロイド・メイウェザー・ジュニアと対戦する朝倉未来。日本における知名度に比べて、海外での評価は高いとは言い難い

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布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

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RIZIN FF Susumu Nagao

「いまは、もう完全に朝倉未来の独り勝ちですよ」

 先日、知り合いの記者と雑談している際、彼は“神童”那須川天心のキックボクシング卒業後の日本格闘技界のヒエラルキーについてそう断言した。

 なるほど。昨今の朝倉人気を考えたら、納得する意見ではないか。もはやニックネームである“路上の伝説”といった枕詞さえ必要なく、「朝倉未来」という名前だけで通じる存在になったことは間違いない。

YouTubeに加えて『BreakingDown』も人気に

 YouTuberとしての朝倉の歩みを振り返ってみれば、ストリートの喧嘩自慢との対戦や、ぼったくりバーに潜入するなど他に類を見ないコンテンツ作りで一気にブレイク。格闘系YouTuberのパイオニアとなった。類似企画で追随する格闘家は後を絶たないが、日本国内において再生回数や登録者数で比肩するものは誰もいない。

 昨年11月には、ABEMAで配信された『朝倉未来にストリートファイトで勝ったら1000万円』という番組に出演。賛否両論が吹き荒れる中、元芸能人を含む挑戦者たちを相手に怒濤の強さを見せつけた。

 格闘技というコンテンツが地上波からネットに移行しつつある中、“デジタル格闘技の申し子”の活躍はそれだけでは終わらない。自ら立ち上げた格闘技大会『BreakingDown』が注目を集め、第5回大会の関連動画再生回数は1億回を越えたという。

 30年ほど前、K-1が従来のキックボクシングのスタンダードな試合時間である3分5ラウンド制を否定するかのように、トーナメントやワンマッチで3分3ラウンド制を導入したとき、「やはり5ラウンドに比べると短い」と首を傾げたものだが、『BreakingDown』の試合時間はわずか1分なのだから隔世の感がある。

 いや、テレビドラマを倍速で観る若者が当たり前の時代なのだから、それも当然か。格闘技が地上波で放送されなくなる何年も前から、若者はテレビを観なくなっている。

「格闘家・朝倉未来」の世界的な評価とは…

 最近はもっぱらプロデューサーとしての顔がクローズアップされがちだが、9月25日、全米にもライブ配信される『超RIZIN』で、朝倉はフロイド・メイウェザー・ジュニアと拳を交わす。朝倉のRIZINでのファイトは、昨年大晦日の斎藤裕戦以来9カ月ぶりとなる。

 試合形式は2018年の大晦日に行われたメイウェザーvs.那須川天心同様、リアルファイト形式のエキシビションマッチ。とはいえ、『超RIZIN』ではメインイベントに組まれているのだから、海外の視聴者数にも注目せざるをえない。

【次ページ】 「強いだけじゃダメなんだよ 面白くなくちゃ」

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