――その解決策は今の日本にはありません。

「だから速い攻撃に頼らざるを得なかったし、パスを多用するしかなかった。そして今の日本は、その哲学に囚われて抜け出せなくなっている。罰せられているとすらいえる。変えるための時間もない」

――少なくとも予選中は無理です。

「そしてワールドカップはすぐにやって来る。

　しかし今日、目にしたのは確固としたチームの姿だ。後ろに目新しさはない。右サイドバックは新しい選手だったが、酒井はずっと出場停止なのか」

――軽い負傷ですが、問題は右よりも左サイドで、長友は少し歳を取り過ぎました。中山は悪くありませんが、ポジションを奪うには至っていません。

今は予選突破に集中すべきだ

「チームはまだ構築途上という印象だ。監督も模索している」

――大きな40人のグループはありますが、そこから20～25人に絞り込んではいません。

トルシエにわせれば、構築途上のチームでまだ模索中だという森保監督。次なる一手はどんな妙手だろうか　©JFA

「彼が必要としているのは成熟した経験のある選手だ。というのも目的は予選の突破であるからだ。その後では時間があるが、今は予選突破のみに集中すべきで、巻き返しには成功した。最悪のスタートから態勢を立て直し、選手たちも自信を回復した。素晴らしい年末年始を過ごせるだろう。それこそが重要なことだ。

　オーストラリアが引き分け、日本はゲームを支配して見事に勝利を得た。今日に関しては目的は達成した。日本にとっては素晴らしい一日だった。予選突破に向けて前進することができた」

――メルシー、フィリップ。