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ソフト界の大谷翔平&男女6人新種目も 「東京五輪で何を見るべき?」にNumber編集部が答える“見逃せない5競技” 

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涌井健策(Number編集部)

涌井健策(Number編集部)Kensaku Wakui

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posted2021/07/07 17:04

ソフト界の大谷翔平&男女6人新種目も 「東京五輪で何を見るべき?」にNumber編集部が答える“見逃せない5競技”<Number Web> photograph by AFLO

13年ぶりに五輪競技に採用されたソフトボール。ピッチャー2枚看板の藤田倭(左)と上野由岐子

【4】柔道混合団体(7/31)「男女6人の新種目」

 東京五輪では、いくつかの新競技・新種目が行われるが、柔道の新種目が「混合団体」だ。

 男子は73kg以下、90kg以下、90kg超の3人、女子は57kg以下、70kg以下、70kg超の3人でチームが構成され、同じ階級の選手同士が戦う。

「TVガイド」の見どころを解説してくれたライターの松原孝臣氏は以下のように書いている。 

<焦点は重いクラスになる。男子は90kg超、女子は70kg超だが最重量級の選手となるだろう。出れば前日(の個人戦)からの連戦となる原沢久喜、素根輝がカギに>

 試合時間はそれぞれ4分間で、一本勝ち、不戦勝、相手の棄権による勝利は10点、技ありでの優勢勝ちは1点、指導差の勝利は0点など、独自のルールも導入されている。五輪ならではの「観ながら細かいルールを覚える」姿勢で、新種目を楽しもう。

【5】陸上女子100m決勝(7/31)「10秒63の34歳女王」

 女子100mに残念ながら日本人選手は出場できない。

 だが、世界最速を決める舞台に注目してほしいスプリンターがいる。ジャマイカのシェリー・アン・フレーザー=プライスだ。彼女は100mで数々の栄光を勝ち取ってきた。オリンピックでは北京、ロンドンで金、リオで銅を獲得、世界陸上では4つの金メダルに輝いており、すでにレジェンドと呼んでも過言ではない存在だ。

 そんなフレーザー・プライスは2017年8月に第一子ジオン君を出産、ママさんスプリンターとしてオリンピックの舞台に帰ってくる。それも34歳ながら今年6月に、自己記録、そして世界歴代2位となる10秒63をマークするなど、いまだに“進化”しているから驚きだ。ジョイナーが1988年に出した世界記録(10秒49)にどこまで迫れるか、大いに注目したい(ちなみに、全米選考会を制したシャカリ・リチャードソンとの対決が楽しみだったのだが、リチャードソンが大麻の使用で薬物検査にひっかかり出場禁止に)。

 余談だが、筆者は2014年にフレイザー・プライスに短距離の指導を受けたことがある。ナイキの招待で集まったメディアが、ポートランドにあるマイケル・ジョンソントラックで練習会を開いたのだが、ミニハードルを使ったドリルについて身振り手振りを交えて易しく説明してくれ、インターバル走で倒れ込む記者たちを見て、大笑いしていた。

 当時は出産前だったけれど、今思えばその姿と笑顔は「女王」より「お母さん」と呼ぶほうがしっくりくる、温かいものだった。

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