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【国別対抗戦】ペアの三浦璃来&木原龍一組はなぜ劇的に成長できたのか? 見えてきた北京五輪団体戦の表彰台 

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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posted2021/04/21 17:02

【国別対抗戦】ペアの三浦璃来&木原龍一組はなぜ劇的に成長できたのか? 見えてきた北京五輪団体戦の表彰台<Number Web> photograph by Getty Images

大阪で行われた国別対抗戦で、SP、フリーともに6組中3位と好成績を上げたペアの三浦璃来&木原龍一

「コーチから、ツイストやリフトは才能かもしれないけれど、スピンは努力だと言われて、練習時間が余った時は、ひたすらスピンの練習に費やしてきました」と、木原。また三浦は成長の鍵は信頼関係にもあった、と説明した。

「リフトもこの2年間、1回も落とされたことがなくて、『ぼくは絶対落とさないから』と。本当に信頼ができるからこそ、全ての技がうまくかみ合うんじゃないかなと思います」

 だが過去1年以上大会に出ることができなかったため、ジャッジからどのような評価が出るのかわからずに挑んだ今シーズンだった。来季はさらに高いところに目標を置く。

「世界選手権、国別対抗戦と2試合経験させていただいて、想像していたよりも上に来ることができたので、目標を上に修正して、GPシリーズで1回は表彰台に乗りたいなというふうに思いました」

北京五輪の頼もしい戦力に

 その先にあるのは、もちろん2022年北京オリンピックだ。代表に選考されれば、木原にとっては3度目のオリンピック。三浦とは、初挑戦である。

「日本は男女、アイスダンスと素晴らしい選手が大勢いる。(団体戦では)ペアが頑張らなければ日本が上に行くということは不可能だと思う。順位、少しでも上に行くことが日本の力になると思っています」

 そう語った木原は「メダルを狙うということか」と聞かれて、「挑戦するからには、そこは狙わないといけないところ」と答えた。

 オリンピック団体戦が導入された当時、日本チームは4種目揃わない可能性もあり、ソチではペアの出場が実現しただけでも転向した木原に感謝する声が絶えなかった。

 だが次のオリンピックでは、三浦と木原はチームジャパンにとって頼もしい戦力として赴くことになるだろう。あと10カ月後となった北京で、さらに成長した姿を見るのが楽しみだ。

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