震災から10年、田中将大の復帰で注目される中で

「自分たちは試合やシーズン全体を見るが、ファンの方たちはシーンをカットで覚えている。この選手の、このプレーが忘れられないとか、この1打がすごくよかったとか。もし負けていたとしても、前を向くプレーを見せる。きょう、この試合で爪痕を残そうよと。気持ちの持ち方や、声のかけ方も重要になると意識しています」

　東日本大震災から10年。田中将大の復帰。10年が決して節目ではないと考える鉄平コーチも、楽天への注目や期待が今年は例年以上に高くなると感じている。

「まずは勝ちを届けたい。負けることもあるが、見ていてよかった、楽しかったと思ってもらえるシーズンにしたい。その結果、優勝したら最高です」

　10年前に変わった野球への向き合い方。10年経っても変わらない東北を背負う覚悟。選手からコーチに立場は変わっても、あの日ファンに誓った思いは変わらない。

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