ファーストに小笠原、サード長嶋！

〇一塁手
小笠原道大
暁星国際－NTT関東－日本ハム－巨人－中日
6828打数2120安打378本、打率.310

　千葉の暁星国際は小笠原が在籍中の1990年夏に千葉大会決勝に進んだのが最高。プロ入り後はイチロー世代としてセ・パ両リーグでMVPを獲得した。このほか満塁男で鳴らした2006安打の駒田徳広（桜井商－巨人－大洋）も甲子園無縁校の出身である。

〇二塁手
松原誠
飯能－大洋－巨人
7579打数2095安打331本、打率.276

　一、三塁を守ることが多かったが二塁も守っている。なお入団当時は捕手だった。2095安打は石井琢朗に次ぐ大洋、横浜、DeNAの個人安打数である。埼玉県立飯能高校はここ20年の埼玉県大会では17回初戦で負けている。

〇三塁手
長嶋茂雄
佐倉一－立教大－巨人
8094打数2471安打444本、打率.305

　プロ野球史上最大のスターも、甲子園に縁のない千葉県立佐倉一高（現佐倉高）出身。佐倉高は千葉で最も歴史が古い伝統校だ。甲子園優勝投手の王貞治と、無縁校の長嶋茂雄。ONは、そのキャリアも対照的だった。

〇遊撃手
広瀬叔功
大竹－南海
7637打数2157安打131本、打率.282

　無縁の広島県立大竹高からテスト入団で南海に入った名リードオフマン。盗塁王5回。のちに外野に転向するが、1961年までは遊撃手だった。現役では1767安打の中島宏之（伊丹北－西武－米マイナー－オリックス－巨人）も、無縁の兵庫県立伊丹北高校出身である。

山本、秋山、糸井と分厚い外野。

〇外野手
山本浩二
廿日市－法政大－広島
8052打数2339安打536本、打率.290

　1970年代後半から80年代のセ・リーグ最強打者である。しかし広島県立廿日市高は甲子園出場なし。赤ヘル軍団をけん引した。

秋山幸二
八代－西武－ダイエー
7997打数2157安打437本、打率.270

　走攻守すべてにハイレベルな外野手。1989年にはトリプルスリーを達成している。しかし熊本県立八代高は秋山以外にはプロ野球選手は輩出していない。

糸井嘉男
宮津－近畿大－日本ハム－オリックス－阪神
5381打数1624安打163本、打率.302

　2016年には史上最年長タイの35歳にして盗塁王に輝いた身体能力の高い外野手。39歳になる今季もチームを引っ張る。出身校の京都府立宮津高校も京都大会決勝が最高で、甲子園出場なし。

　外野手には、広瀬叔功の後輩で駿足巧打、通算1286安打の名外野手・蓑田浩二（大竹－三菱重工三原－阪急－巨人）もいる。

〇指名打者
山内一弘
起工－川島紡績－毎日・大毎－阪神－広島
7702打数2271安打396本、打率.295

　打撃の職人と呼ばれ、シュート打ちの名人。1960年代を代表する強打者。愛知県立起工業高からは、山内以外に1人のプロ野球選手も出ていない。

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