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前田健太のツインズ移籍報道。
これは、ウエルカムな話なのか?

posted2020/02/07 20:00

 
前田健太のツインズ移籍報道。これは、ウエルカムな話なのか?<Number Web> photograph by Kyodo News

ドジャースタジアムでのファン感謝イベント後に取材に応じる前田健太。ツインズへのトレード話の結論はいかに……。

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笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

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Kyodo News

 前田健太、ミネソタ・ツインズ移籍へ。

 キャンプインを目前に控え、トレード報道が駆け巡った。

 ロサンゼルス・ドジャースでの4年間で先発、救援の両刀で47勝35敗、6セーブ。防御率3.87の安定感を誇ったマエケンが突然にドジャースを離れることになった。この報に日米の一部メディアは同じ見解を示した。

『先発を熱望する前田にとって、いいトレードになる』

 結果的にはそうなる可能性が高い。だが、ツインズ移籍は本当にマエケンにとってウエルカムな話なのであろうか。今の彼の気持ちを察すれば、このトレードは屈辱でしかないのではないだろうか。そう思えてならない。

好成績を残したが、本人はアンハッピー。

 先発投手に人一倍強いこだわりを持ちながら、この3年間はドジャースのチーム事情を泣く泣く受け入れてきた。シーズン後半からポストシーズンにかけては救援投手の役回りでチームのために腕を振った。公式戦での通算成績は以下の通りだった。

 先発:42勝32敗、防御率3.92。奪三振率9.6。

 救援:5勝3敗、6セーブ、防御率3.19。奪三振率12.1。

 ともに重責を果たす素晴らしい数字と言えるが、ポストシーズンでの救援の仕事はもっと素晴らしかった。

 2勝0敗、防御率1.64。奪三振率11.05。

 ドジャースにとってはまさに使い勝手の良い重宝な存在。だがそれも、前田にとってはアンハッピーな話だった。それでも彼はプロとしてのプライドを貫き、フォアザチームの精神で「世界一のため」と、割り切った。その上で残した好成績、貢献は本当に尊敬に値する。

【次ページ】 ドジャースには愛着があったはず。

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前田健太
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