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ジーコ超えへ「最低でもFK1本」。
中村俊輔、42歳でのミッション。
 

text by

二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2020/02/01 11:50

ジーコ超えへ「最低でもFK1本」。中村俊輔、42歳でのミッション。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

明るい表情で自主トレに励む中村。バットを振る珍しい姿も見せた。

なぜ、バットを?

 なぜ、バットを?

 ブンと振り回してから中村は言った。

「バッティングはキックするときの体の使い方と似ている。腰のひねりをうまく使いながらボールにパワーを伝えるというか。体の使い方の勉強になると思って、ちょっと試しているところ」

 きっとオフから「こんなことをやってみようかな」とずっと考えていたんだろうな、と思わせた。早くサッカーがしたいとウズウズしている感じが、観ているほうに伝わってくる。新盛氏も「本当にそうですよ」と笑って応じた。

 あれから3週間経って、宮崎・日南で行なわれている横浜FCの第2次キャンプをのぞいた。

 ゲーム形式のトレーニングでは中村のところから何本もいいパスが出ていた。ボランチ、トップ下をこなし、何よりも良く動いていた。練習後はケアで右足首にアイシングを巻いていたが、表情はすこぶるいい。

 Jリーグ開幕まであと3週間。中村俊輔にとって42歳のシーズンにはどんな光景が待っているのか。

 横浜FCがJ1に食らいついていくには“ジーコ超え”は必ず果たさなければならないミッション。「最低でも1本」、その準備は着々と進んでいる。

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