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本当にこのままでいいのか?
悲しすぎるサンウルブズの除外問題。
text by
近藤篤Atsushi Kondo
photograph byAtsushi Kondo
posted2019/04/10 08:00
サンウルブズが強くなっていく姿をファンは見続けてきた。あと1年、どんな気持ちで見届ければいいのだろうか。
本当に守る気があったのだろうか。
日本ラグビー界はなんとかしてサンウルブズというこの貴重なクラブを守ってあげられなかったのだろうか。国内最高峰のリーグであるトップリーグに目を向ければ、そこには超のつく一流企業名が並ぶ。トヨタ、パナソニック、サントリー、ヤマハ、NTT、キヤノン、リコー、クボタ、東芝……これだけの資本が集まっている世界で、10億円という金額を集めることすらできないのだろうか。
あるいは、少しだけ辛辣な表現を許してもらえるなら、彼らにはもともとサンウルブズを守る気などなかったのだろうか。
語るべき立場にある人々が黙して語らない以上、真相は永遠に闇の中にあり、サンウルブズについての議論は、きっとこのまま静かにフェイドアウトしていくのだろう。
スーパーラグビーからの除外。そのショッキングなニュースから1週間後、サンウルブズはオーストラリアの地で、カンファレンスの首位を走るワラターズに31-29で勝ち、今シーズン2勝目をあげた。
画面の上で喜ぶ選手たちの姿を眺めながら、思ったことはただ一つだ。
一体、日本ラグビーは、どこに向かっていきたいのだろうか?