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ラミレス監督の勝ちパターン構想。
9回山崎、8回パットン、7回は井納!?

posted2018/03/07 11:30

 
ラミレス監督の勝ちパターン構想。9回山崎、8回パットン、7回は井納!?<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

2016年には開幕投手も務めたが、ここ3年は負け越し。昨季の日本シリーズではリリーフ登板も経験している。

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石塚隆

石塚隆Takashi Ishizuka

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Naoya Sanuki

 DeNAのラミレス監督が今季の「中継ぎのキーマン」に挙げたのは、意外にも先発陣の一角であるはずの井納翔一だった。

「井納が勝ちパターンの7回を投げてくれればチームにとって非常に大きな力になる。さらに8回をパットン、9回に山崎(康晃)が投げれば、全員が150km前後の速球を持っているので、相手に与える恐怖は相当なものになるだろう」

 20年ぶりのリーグ優勝を目指す上で、DeNAの課題はやはり投手力だ。昨季はCSを勝ち抜いて日本シリーズに進出したものの、チーム防御率は3.81でリーグ4位。一昨季(3.76)よりも数字を落としている。

 特に懸念なのが中継ぎ投手である。

 昨季は三上朋也や須田幸太の不調が響き、勝ちパターンを固められず、1イニングに数名の投手をつぎ込む機会も多かった。結果、年間60試合以上登板するリリーフ投手が5人にものぼった。ポストシーズンを加えれば70試合を超える投手もいる。

ラミレス監督が考える先発の球数は100球以内。

 昨季の登板過多により今季、リリーフ陣の調子が上がらないという可能性も考えられる。だが、ラミレス監督の投手起用の根本は「先発投手が年間を通じてローテーションを回せるよう、1試合80~100球を想定」していることである。結果、リリーフ陣にしわ寄せがいく。

 今季の主な中継ぎの起用法についてラミレス監督は「三上や砂田(毅樹)には1~2イニング、パットンには1イニング+1~2アウト」と語っており、クローザーの山崎にも“回またぎ”がある可能性を示唆している。

 ハードワークを強いられそうなリリーフ陣であるが、ラミレス監督はこれについて「先発の球数を増やし疲労を溜めて、結果、離脱することがあれば、さらにリリーフの苦労が増すことになる」と、説明をしてくれた。

【次ページ】 井納は代えどきを見極めるのが難しい。

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