バレーボールPRESSBACK NUMBER
10年以上止まっていた改革が再始動。
プロ・企業共存のバレー新リーグ!
posted2018/01/26 08:00
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph by
NIKKAN SPORTS
1月12日金曜日、東京・大田区総合体育館でV・プレミアリーグと名前を変更してからは初めてとなるナイトゲームが行われた。
開催したのは、大阪と東京でホームゲームを開催しているサントリーサンバーズである。試合後、会見に呼ばれたサントリーの栗山雅史はこう感想を語った。
「平日ですし、実はもっとお客さんが入らないんじゃないかと心配していたのですが、思っていたよりスタンドに会社員の男性の姿が多かったですね。ときどき“栗山!”という男性ファンの声も聞こえてきて、普段とは客層が違うと実感しました。プレーしているほうもテンションが上がりましたし、ナイター、いいんじゃないかなと思いました」
夜7時という試合開始時間と、最寄り駅から徒歩5分という立地条件も手伝い、スタンドには会社帰りらしき男性客の姿が目立った。
観戦者の大半が女性だと言われている男子バレーボール競技では、珍しい光景である。これまでは、ファイナルラウンドなどの例外を除いてV・プレミアリーグの試合はすべて土日で、ほとんどの体育館はスタンドでの飲食を禁止している。
試合開始時間や「ビールを飲みながら観戦できる」というアイデア次第では、ナイトゲームであっても集客が見込めることを証明した。初めての試みとしてはおおむね成功と見ていいだろう。
男子バレーは女性客がメインだが、男性客も。
そのナイトゲームが開催される約3週間前の12月25日、バレーボール新リーグの名称と新ロゴマークの発表記者会見が行われた。
記者会見に選手代表で出席した豊田合成トレフェルサの高松卓矢も、初めてのナイトゲームについてこう言及していた。
「バレーボールというと、どうしてもファンは女性客が多い印象ですよね。もっと男性客が増えてくれれば、観客動員自体もアップすると思います。そういう意味で、平日にお酒を飲みながら観戦できるというサントリーさんの企画にはすごく注目しています。
そして女性客の多い要因のひとつとして、チームが好きだというより、特定の選手を応援するファンが多いからではないかというのが、僕がこれまで受けている印象です。チームを応援してくれる人が増えるよう、もっと僕ら選手もいろいろと考えていきたいと思っています」