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大阪桐蔭トリオと大学の下級生たち。
神宮大会が来年のプロ注選手だらけ!

posted2017/11/09 07:00

 
大阪桐蔭トリオと大学の下級生たち。神宮大会が来年のプロ注選手だらけ!<Number Web> photograph by AFLO

2017年のセンバツにも登板した大阪桐蔭・根尾。その成長した姿を晩秋の神宮で見せる。

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小関順二

小関順二Junji Koseki

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 高校野球は新チームが最初に臨む全国大会、大学野球は4年生が最後に臨む全国大会――。11月10日に開幕する明治神宮大会のことだ。大会前、盛り上がりが低調なのは大学の部に出場する中にドラフトで指名された選手(育成除く)が慶応大の岩見雅紀(外野手)しかいないからだろう。

 昨年はすごかった。

 柳裕也(投手・明治大→中日1位)、佐々木千隼(投手・桜美林大→ロッテ1位)、星知弥(投手・明治大→ヤクルト2位)、水野滉也(投手・東海大北海道キャンパス→DeNA2位)、小野泰己(投手・富士大→阪神2位)、京田陽太(遊撃手・日本大→中日2位)、菅原秀(投手・大阪体育大→楽天4位)、佐野恵太(一塁手・明治大→DeNA9位)

 何と8人のドラフト指名選手が勢揃いし、2017年シーズンが終わった現時点で見れば全員が一軍の試合に出場。中でも星、小野、京田、菅原は重要な戦力になっている。さらに1年前にさかのぼれば桜井俊貴(立命館大→巨人1位)、重信慎之介(早稲田大→巨人2位)、茂木栄五郎(早稲田大→楽天3位)、板山祐太郎(亜細亜大→阪神6位)たちがいた。それにくらべると岩見1人の今年は確かに寂しい。

 しかし、下級生に目を向ければ来年以降のドラフト候補が顔を揃え、2年後に注目すれば社会人に進む中にドラフト候補が散見できる。

関西大vs.創価大で来年と再来年の好投手が激突。

 初日の第3試合(高校の部が第1、2試合を行う)で対戦する関西大vs.創価大には阪本大樹(関西大4年)と来年の候補、山本隆広(関西大3年)、さらに再来年の候補、杉山晃基(創価大2年)が登板する可能性がある。

 阪本は東克樹(立命館大→DeNA1位)を差し置いて、今秋の関西学生リーグ最優秀選手と最優秀投手に輝いた右腕。一方の山本は今秋の近畿大2回戦で連盟史上2人目の完全試合を達成した右腕で、ともにカーブ、スライダー、フォークなど変化球に鋭いキレ味を秘めている。彼らと対戦する可能性のある杉山は今秋、東京新大学リーグで最高殊勲選手、最優秀投手、最多勝利(6勝)、最優秀防御率(1.26)、ベストナインの5冠に輝いた本格派右腕で、ストレートの最速は150キロを超える。

【次ページ】 慶応・岩見は三振こそ多いがミート感覚も秀でる。

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