野ボール横丁BACK NUMBER
清宮幸太郎、ついに甲子園見参!
驚くべき大物ぶりを見せた取材現場。
text by
中村計Kei Nakamura
photograph byHideki Sugiyama
posted2015/08/08 13:30
2006年に斎藤佑樹を擁した早実の試合をアルプススタンドで見ていた清宮は、9年後に自ら甲子園を満員にすることとなった。チームは6-0で快勝。
「スター」であることを心の底から楽しんでいる。
満員のスタンド、タイムリー、初勝利と、甲子園で初体験づくしだった清宮は、初めてのお立ち台についてはこう語った。
「あー、ここか、って。高いっスね」
報道陣にヒーローが立つ台だと説明を受けると「(自分が)ヒーローなんっスか?」と不服そうな顔をした。
「次はもっとヒーローらしい活躍をして、ここに立ちたいですね」
加熱気味のファンには、こんなメッセージを送る。
「今日はすいません。今度は期待に応えられるようがんばるので、球場に足を運んでください!」
まるでプロ野球選手のようなあいさつである。ファンに来場を呼びかける高校生など、初めて見た。
今日は野球の実力以上に、「スター」として生きることを当然のように受け入れ、心の底から楽しんでいる清宮の姿にむしろ驚かされた。