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ハミルトンが盤石の強さ。2位争いは三つ巴の戦いに。
~'15年F1序盤戦・戦力構図を斬る~ 

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今宮純

今宮純Jun Imamiya

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posted2015/05/07 10:00

ハミルトンが盤石の強さ。2位争いは三つ巴の戦いに。~'15年F1序盤戦・戦力構図を斬る~<Number Web> photograph by AFLO

ライコネン(上)は、2013年韓国GP以来久しぶりの表彰台でも笑わず“アイスマン”だった。

 ハミルトンは昨年後半から今季第4戦バーレーンGPまで、11戦9勝の驚異的な勝率だ。93点で首位を走り、2位ロズベルグ(66点)、3位ベッテル(65点)とは早くも“1ゲーム差”。仮に1戦リタイアしても首位を保てる。シリーズ5分の1終了時点でこのリードは大きい。さらに、追うロズベルグとベッテルに加え、バーレーンGPで26戦ぶり2位表彰台のライコネンが復調し、三者が互いに争えばポイントが分散する。

 キャリア9年目30歳、ハミルトンの強さの源は、【1】フリー走行を通じて仕上げるセットアップ能力、【2】ミスの無い予選タイムアタック、【3】決勝レースでのタイヤ・マネージメントだ。2冠獲得に至るまではややムラがあったが、いまや三拍子そろっている。開幕4戦連続で、PPから抜群のスタートダッシュで主導権を握ってしまう「理想の勝ちパターン」。チームスタッフをねぎらうインタビュー・コメントに、謙虚さと自信を感じる。

ライコネン復調を導いたJ・アリソンの巧みな手腕。

 パワーユニット(PU)2年目を迎え、「戦力構図」が大きく変化している。各チームの得点を前年同期比で見てみよう。

 1位メルセデス159点(5増)、2位フェラーリ107点(55増)、3位ウイリアムズ61点(25増)、4位レッドブル23点(34減)、5位ザウバー19点(19増)、6位ロータス12点(12増)、7位トロロッソ12点(4増)、8位フォースインディア11点(43減)、9位マクラーレン0点(43減)。

 ぐんと得点力アップしたフェラーリは新体制に一新し、名門の復活力でメルセデス独走展開に一石を投じた。昨年早期からPU改善に着手し、SF15-Tシャシー開発では、ベッテルとライコネンの“好み”を取り入れた。これらを統括したのが技術総責任者に就いたJ・アリソンだ。彼は以前ロータス時代にライコネンと組んでおり、ベテランを復調させたと言っていい。本社もF1予算を増額、元フィリップ・モリス重役だったM・アリバベーネ新代表のビジネス手腕も光る。

 逆に大幅ダウンはマクラーレンとレッドブル。初年度ホンダは依然信頼性とパワー不足を抱え、ルノーも安定性に欠け、両チャンピオンチームは低迷した。5月反攻のターゲットはまずメルセデス・ユーザー勢。てっぺんを目指すには目前の敵を一つずつ抜いていかねばならない。

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