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会長の“お気に入り”ベイルの独尊。
ロナウドへの対抗心と、及ばぬ実力。 

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横井伸幸

横井伸幸Nobuyuki Yokoi

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photograph byGetty Images

posted2015/02/12 16:30

会長の“お気に入り”ベイルの独尊。ロナウドへの対抗心と、及ばぬ実力。<Number Web> photograph by Getty Images

レアル・マドリーの二枚看板であるクリスティアーノ・ロナウドとギャレス・ベイル。まだロナウドのエースの座は磐石だが、ベイルは下克上に成功するのか。

 個人プレイに走る者という意味での「個人主義者」というレッテルがマドリーのベイルに貼られた。

 事の起こりは、1月4日に行なわれたバレンシア対マドリーでのワンプレイである。

 1-1の場面で、誰もいないバレンシア陣内右サイドに出たパスを追ったベイルは、そのままバレンシアゴールへ突進した。

 が、ゴールエリアに入ったところでバレンシアのCBオタメンディに追いつかれ、シュートを放つには至らなかった。

 このときゴール正面にはベンゼマが、左サイドからはクリスティアーノ・ロナウドがともにフリーで走り込んでいた。ベイルがボールを渡していればスコアはおそらく1-2に変わっていただろう。クリスティアーノは怒りを露わにし、視線とジェスチャーを使ってベイルの判断を咎めている。

ベイルがパスを出さないのは今に始まったことではない。

 ところが彼は翌週のエスパニョール戦でもよく似たプレイで好機を無駄にし、またもやクリスティアーノを怒らせた。

 今度もエスパニョール守備陣の背後でパスを受け、そのままゴールへ向かいシュートを放ったが、ボールは枠の外へ。

 クリスティアーノは5m横を併走していた。

 この2件が物議を醸し、ベイルはサンティアゴ・ベルナベウの観客から非難の指笛を吹かれるまでになったのだが、彼のこうした姿勢はいまに始まったことではない。昨年12月12日に行なわれたアルメリア戦の翌日には、スポーツ番組を専門とするベテランラジオパーソナリティに次のように批判されている。

「マドリーのアタッカーたちがベイルに冷たい視線を送ったのは、この試合が初めてじゃない。(得点可能なポジションにいる者に)簡単にパスできるのにそうしなかった場面は過去にもたくさんある。チームとの連帯感が希薄というだけでなく、個人プレイが多すぎるんだ。そんな振る舞いはチームに害をなすし、たいていの場合ベイル自身にもプラスに働かない」

【次ページ】 個人主義はフォワードの宿命だが……。

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