SCORE CARDBACK NUMBER

シーズン最後のレースは若き天才の“全開”に注目。
~モト連覇のマルケス、強烈な速さ~ 

text by

遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

PROFILE

photograph bySatoshi Endo

posted2014/11/03 10:30

シーズン最後のレースは若き天才の“全開”に注目。~モト連覇のマルケス、強烈な速さ~<Number Web> photograph by Satoshi Endo

オーストラリアGPまでで最高峰クラスの勝率は5割。今年に限っては7割に迫る強さだ。

 昨年、史上最年少の20歳で最高峰クラス王者に輝いたM・マルケスが、第15戦日本GPで2位に入り、2連覇を果たした。ルーキーだった昨年は、6勝を挙げて最終戦でタイトルを獲得。今年は史上最多タイの10連勝を達成するなど11勝を挙げてタイトルに王手を掛けると、直後のレースとなった日本GPでシーズン3戦を残してタイトルを決めた。

 もう二度と破られることはないといわれてきた大記録を次々にブレイクし、21歳にしてすでにレジェンドとなったマルケス。だが、まだまだ発展途上のライダーだということを、翌週の第16戦オーストラリアGPで感じさせてくれた。

 タイトル争いのプレッシャーから解放されたマルケスは、久しぶりに思い切りの良い走りを見せる。シーズン最多記録タイとなる12回目のPPから猛列にダッシュすると、V・ロッシとJ・ロレンソのヤマハ勢をぐいぐい引き離す。18周目に転倒を喫してリタイヤとなるが、本気を出したマルケスの速さをまざまざと見せつけられるレースだった。

「どこまで後続を引き離せるかやってみたかった」

「タイトルを獲得したので、今日はいけるところまで行こうと思った。どこまで後続を引き離せるかやってみたかった。転倒したのは、他のライダーたちとたぶん同じ理由。フロントのタイヤが冷えてしまってグリップを失ったから。優勝出来なかったのは残念だけど、来年に向けていい経験になった」

 オーストラリアGPの開催されるフィリップアイランドは、屈指の高速コース。そして、海に面しているため、海風が吹き始めるとぐっと気温が下がる。さらに、この日は午後4時という遅い時間のスタートとなり、レース中にも気温が下がり続けた上、高速コースのためにタイヤの温度が下がり続けてしまった。そのため、出場23台中、完走は14台というサバイバルレースになった。

 優勝したのはV・ロッシ。2位にはJ・ロレンソ。マルケスの速さの秘訣を、ヤマハ勢の二人は、ブレーキングの良さ、それを可能にする独特なライディング、そして思い切りの良さと言う。チャンピオン決定まではプレッシャーで精彩を欠いたマルケスだが、オーストラリアではその速さをたっぷりと見せつけた。あとは全開あるのみ。最終戦バレンシアGPでは、マルケスの本気の走りに注目だ。

関連コラム

関連キーワード
マルク・マルケス
バレンティーノ・ロッシ
ホルヘ・ロレンソ
モトGP
日本GP

ページトップ