SCORE CARDBACK NUMBER

今季初勝利で証明した最速ロッシの底力。
~地元サンマリノを沸かせた技術~ 

text by

遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

PROFILE

photograph bySatoshi Endo

posted2014/10/11 10:30

今季初勝利で証明した最速ロッシの底力。~地元サンマリノを沸かせた技術~<Number Web> photograph by Satoshi Endo

ファンの大歓声に応えるロッシ。この勝利で総合2位のペドロサに1ポイント差と迫った。

 9月中旬に開催された第13戦サンマリノGPで、V・ロッシが今季初の勝利を収めた。予選3番手から好スタートを切ると、オープニングラップで2番手につけ、先行するチームメートのJ・ロレンソを4周目にかわしてトップに浮上。地元ファンの声援を受けてトップを守りきり、28周のレースで真っ先にチェッカーを受けた。

 ライバル勢のミスにも助けられた。今季初PPのロレンソはスタートから猛烈なダッシュを見せたが、タイヤの選択ミスでペースを落とした。さらに、ここまで12戦11勝のM・マルケスがロッシをピタリとマークしながら抜ききれず、10周目に転倒して優勝戦線から脱落した。

 ロレンソのミスは、好調ロッシにアドバンテージを築くためのギャンブルに失敗した結果。マルケスは限界を超えての転倒で、久しぶりにロッシの強さを感じさせてくれる優勝だった。

“マルケス流”の走りにスイッチしての快挙。

 サンマリノGPが開催されるミサノサーキットは流れるようにコーナーが連続するため、ハンドリングに定評のあるヤマハが得意としてきた。今季はマルケスの活躍でホンダの勝利が続いてきたが、その差をジリジリと詰めてきたヤマハの反撃に注目が集まっていた。予選終了後のロッシのコメントも、仕上がりの良さから非常にポジティブなものだった。

「今回はアベレージがいいし、勝てるチャンスがあると思う。とにかく、PPを獲得したホルヘはスタートがいいので、1周目に遅れないことが大事。マルケスはいつもどこでも速いが、そのマルケスだって、いつも完璧なわけじゃないからね。チャンスはあると思う」

 その言葉をすべて実現。地元では5年ぶり、昨年のオランダGP以来24戦ぶりの優勝は、'96年8月に125ccクラスで初優勝を達成してから通算107勝目となった。初優勝から実に18年27日という最長優勝記録である。

 これまで最高峰クラスで7回、通算では9回の世界タイトルを手にしてきた。つねに時代の最先端を行くライディングに挑戦してきたロッシが、今年はマルケスのように全身を使ってマシンをコントロールする走りにスイッチしての快挙だ。ヤマハとの契約は'16年まで。最速の大ベテランは、まだまだグランプリを沸かせてくれそうだ。

関連コラム

関連キーワード
バレンティーノ・ロッシ
ホルヘ・ロレンソ
ヤマハ
モトGP
サンマリノGP

ページトップ