NumberEYESBACK NUMBER

リーガ王者・アトレティコが見据える「連覇」への道。
~陣容一新、シメオネの手腕に託す~ 

text by

横井伸幸

横井伸幸Nobuyuki Yokoi

PROFILE

photograph byGetty Images

posted2014/08/21 10:00

リーガ王者・アトレティコが見据える「連覇」への道。~陣容一新、シメオネの手腕に託す~<Number Web> photograph by Getty Images

プレシーズンのヴォルフスブルク戦では、5得点を挙げて圧勝。

 懐具合に余裕のないクラブが好成績を残すと翌シーズンが大変だ。予算的格上から目を付けられた主力はためらうことなくオファーを受け入れるし、クラブ自身、高額の移籍話を持ちかけられたら突っぱねることはまずできない。

コスタやフェリペ・ルイス、ビジャらが去ったが……。

 リーガ優勝とCL準優勝で昨季を終えたアトレティコ・マドリーの場合は、ジエゴ・コスタとフィリペ・ルイス、クルトワ(ローン期間終了)がチェルシーへ去っていった。ニューヨークシティから好条件を提示されたビジャには契約延長を拒否されてしまった。

 よって、この夏あちらこちらに開いた穴を確実に埋めることがアトレティコにとっては連覇への第一歩となったが、毎年当たり外れはあるにせよ、補強は得意なクラブ。開幕1週間前の時点で十分なチーム強化に成功している。

 コスタとビジャの代わりに獲得したのはマンジュキッチ(バイエルン)とグリエスマン(レアル・ソシエダ)。フィリペ・ルイスが抜けた左SBにはシケイラ(グラナダ)。GKクルトワの後釜に選んだのは21歳のスロベニア代表オブラク(ベンフィカ)。その他、攻撃陣にはラウール・ヒメネス(クルブ・アメリカ)とコレーア(サン・ロレンソ)を、守備陣にはアンサルディ(ゼニト)とガメス(マラガ)、2人目のGKモジャ(ヘタフェ)を加えた。

 コスタやフィリペ・ルイスらの移籍で得た約7000万ユーロ(約96億円)を越える額を注ぎ込みはしたが、選手層は昨季より確実に厚くなっている。

マンジュキッチが順応するまでは攻撃面に不安あり?

 連覇への第二歩はこの新チームのポテンシャルをシメオネがどこまで引き出せるかだ。

 昨季の優勝の原動力となった守備に関しては楽観してもよいだろう。なにしろ鉄壁のセンターバックとピボーテが健在。オブラクがよほど酷いプレイをしない限り、お馴染みの集中と連動とハードワークをもって、今季の失点も20チーム中最少レベルに抑えるはずだ。

 攻撃もマンジュキッチがアトレティコのサッカーに順応し、自分に求められているものを理解すれば、少なくとも昨季のレベルまでは上げられるだろう。ただし、それまでは負けはせずとも勝てない試合が続く可能性がある。アトレティコのサッカーは9番の決定力に頼るところが大きいからだ。現にプレシーズンの親善試合では最初のヌマンシア戦以降3試合無得点が続いた。

【次ページ】 グリエスマンの俊足、シケイラの攻撃参加で新たな形を。

<< BACK 1 2 NEXT >>
1/2ページ
関連キーワード
アトレティコ・マドリー
ディエゴ・シメオネ
ジエゴ・コスタ
ティボウ・クルトワ
マリオ・マンジュキッチ
アントワーヌ・グリエスマン
ギリェルメ・シケイラ
ラウール・ヒメネス
アンヘル・コレーア
クリスティアン・アンサルディ
ヘスス・ガメス
ミゲル・アンヘル・モジャ
リーガ・エスパニョーラ

ページトップ