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超弱小クラブが夢見る、ダービーでの町おこし。
~リーガ初参戦・エイバルの冒険~
posted2014/08/23 10:30
text by
豊福晋Shin Toyofuku
photograph by
AFLO
新シーズンのリーガ日程が発表された7月末、スペイン北部のギプスコア県で局地的な歓声があがった。
エイバル対R・ソシエダというカードが8月24日の開幕戦に決まったからだ。昨季、1940年のクラブ創設以来初の1部昇格を決めたエイバルの歴史的な初戦の相手が同県のR・ソシエダとなったことで、さっそく『ギプスコア・ダービー』が実現するのである。
喜んだのはエイバル関係者だ。エイバルの町の人口はわずか2万7000人で、スタジアムも5250人とどちらもリーグ最低。これといった有名選手もおらず、メディアの降格予想でも最有力候補となっている。クラブ予算もリーガ最低で、1部への登録もかつてエイバルでプレーしたシャビ・アロンソやバスク州出身のアシエル・イジャラメンディら、名のある他クラブの選手がイベントで呼びかけ、世界50カ国以上から融資が集まった末になんとか達成できた。