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10代アマが女子ゴルフに旋風を巻き起こす。
~勝、森田ら躍進の理由とは?~ 

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三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2014/05/29 10:30

10代アマが女子ゴルフに旋風を巻き起こす。~勝、森田ら躍進の理由とは?~<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

サイバーエージェントレディス最終日を首位タイで迎え、最終組で回った森田(左)と堀。

 KKT杯バンテリンレディスオープン(4月18日~20日)で15歳のアマチュア、勝みなみ(鹿児島高校1年)が史上最年少優勝したかと思えば、翌々週のサイバーエージェントレディス(5月2日~4日)でも、10代のアマチュアが躍動した。

 初日から17歳の森田遥(高松中央高校3年)が2位タイに躍り出ると、18歳の堀琴音もスコアを伸ばして、2日目には森田と共に首位タイとした。アマチュアの2人が最終日を最終組で回るのは、史上初のことだ。結果的には、プロの一ノ瀬優希に逆転を許して森田は2位、堀は4位タイでフィニッシュした。6位の16歳の永井花奈(日出高校2年)も含め、ベスト6に10代アマ選手が3人も入ったことなど、僕の記憶にはない。

 だがこれは偶然ではなく、まだまだ続く現象だと思う。樋口久子が日本女子プロゴルフ協会会長時代に「キッズゴルフデー」を始めて、底辺拡大を根気よく目指したことの結果ともいえるだろう。さらに、日本ゴルフ協会もジュニア選手強化を図って、ナショナルチームで選手を育成してきた。事実、現在活躍中の女子プロや今回のアマチュア選手の中にも、ナショナルチームのメンバーがかなりいる。

クラブの進化が彼女たちの“潔さ”をさらに引き出す。

 もちろん、男子も同様の取り組みをしているのだが、このところは、女子ほど10代選手が大活躍する傾向にない。

「基本的に、基礎体力などの面でも女子選手の方が優れているんですよ。女子選手と同じメニューを男子選手にやらせても、途中で音をあげてしまうこともありますから」と数年前に教えてくれたのは、日本ゴルフ協会競技者育成強化推進本部副本部長を務める筑波大の白木仁教授だ。

 そしてもうひとつ、10代選手の躍進を後押ししているのが、進化したクラブの特性だ。現在のクラブは、澱みなく一気に振り切れば振り切るほど、ボールは曲がらず直進性能をフルに発揮できる。これは、先に挙げた10代アマ選手たちの思い切りの良さや迷いの少ないメンタリティに合致していると言えよう。その潔さがショットだけでなく、パッティングにも表れているからこそ、怖いものなしのゴルフができる。プロ相手にも「勝ちたい。勝つために試合に来ている」という本気度が、今シーズンの女子ゴルフ界に旋風を巻き起こすかもしれない。

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