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大義名分すら破綻。
Jリーグの愚策を問う。
~2ステージ制はTVマネーありき?~ 

text by

浅田真樹

浅田真樹Masaki Asada

PROFILE

photograph byAFLO

posted2014/01/14 06:10

2ステージ制反対の横断幕がスタジアムには頻出。サポーターの思いも汲んだ改革を願う。

2ステージ制反対の横断幕がスタジアムには頻出。サポーターの思いも汲んだ改革を願う。

 Jリーグが2ステージ制の再導入について議論していた'13年夏ごろ、私は「2ステージ制+ポストシーズン」の賛否を問われれば、賛成の立場をとってきた。人気低迷などの要因を考えれば導入やむなし、と思っていたからだ。

 だが、実際に発表された開催方式を見て驚いた。ここでは詳細を省くが、とてもこれには賛成できない。

 私が当初イメージしていたのは、'04年以前に行なわれていたチャンピオンシップ。2ステージそれぞれの優勝クラブが最後に年間優勝を争うというものだ。

 以前の方式では、たった2枚しかないチャンピオンシップへの出場権がそれぞれのステージにかかっていた。だからこそステージ優勝に重みがあった。

 ところが、新方式では年間勝ち点上位クラブにもポストシーズンへの出場権を与え、ステージ優勝よりも年間勝ち点トップのクラブが有利になる仕組みだという。これでは何のための2ステージ制か分からないし、ステージ優勝の瞬間が見せ場となり、盛り上がりにつながるという見込みも疑わしい。

“ホームがない”U-22選抜のJ3参加にも疑問点が。

 そこには、ある種の矛盾をはらむ制度と認めたうえでなお、人気回復のためには必要な策だと踏み切る潔さがまったく感じられない。

 しかもシーズン後半は、年間順位表とセカンドステージ順位表のふたつが同時進行することになり、分かりにくいことこのうえない。新規ファン層を開拓することが制度変更の大きな目的のはずだが、むしろ逆効果にさえなりかねない。

 これでは、それらしい試合を強引に仕立て、TV放映権料を手にしたいだけだと思われても仕方がない。金儲けを悪とする気はまったくないが、今回の件に関しては、Jリーグの人気回復策という大義名分はもはや破綻している。

 ついでに言わせてもらえば、U-22選抜チームのJ3参加という新たな施策についても、疑問は多い。

 確かに、20歳前後の選手の経験不足は大きな課題だ。しかし、実力で出場機会をつかめなかった選手をその都度集め、地元サポーターの思いを背負うこともなく試合をする。これで本当に実になる実戦経験と言えるのだろうか。

 このところのJリーグには、あまりに愚策が目立つ気がしてならない。

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