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週間MVPに輝いた新人、
カーター=ウィリアムスの挑戦は続く。
~アイバーソンの後継者となれるか~ 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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photograph byGetty Images

posted2013/11/17 08:00

週間MVPに輝いた新人、カーター=ウィリアムスの挑戦は続く。~アイバーソンの後継者となれるか~<Number Web> photograph by Getty Images

 10月30日、フィラデルフィアのウェルスファーゴセンターで、セブンティシクサーズの歴史が交差した。昼、かつてシクサーズを率いたアレン・アイバーソンが、フロア上に作られた会見場で正式に現役引退を発表。その数時間後、同じコートで行なわれた開幕戦で、アイバーソンも見守る中、新人ポイントガード、マイケル・カーター・ウィリアムス(以下、MCW)が、22点・12アシスト・7リバウンド・9スティールの活躍をみせ、昨季のNBAチャンピオン、マイアミ・ヒートを破った。NBAデビュー戦での9スティールはNBA史上最多、12アシストは史上2番目だった。

 実のところシーズン前、シクサーズも、MCWも、周囲からはあまり期待されていなかった。MCWは、不作と言われたドラフトの11位指名選手。シクサーズは、最下位争いをすると予想されていた。それが開幕戦を皮切りに、ウィザーズ戦、ブルズ戦にも勝利して3連勝。MCWは3試合平均20.7点、9アシスト、4.3スティールを記録、新人ながら、東カンファレンス週間最優秀選手に選ばれた。

浮き沈みを繰り返したキャリアから得たメンタル。

 もちろん、開幕から3連勝し、デビュー週に最優秀選手に選ばれただけですべて順調にいくほど、NBAは甘くない。開幕直後はチームの仕上がり具合に差があったり、新人に対してのスカウティングが十分でなかったりで、予想外の結果を生むことはよくあることだ。フランチャイズにも黄金時代と低迷時代の波があるように、長いシーズンの中にはいいときと悪いときがある。順調でも満足せず、うまくいかないときをどう乗り越えることができるかが、今シーズンだけでなく、長期的な成功の鍵となる。

 そのことは、MCWもよくわかっていた。彼の選手キャリアはここまでアップダウンの繰り返しだった。高校1年のときに強豪大でプレーするのは無理だと評価されながら、強豪シラキュース大に入るまでに成長。大学1年の時は、同ポジションの層が厚かったためにプレータイムに恵まれなかったが、昨季、2年になるとスターティング・ポイントガードとして、チームをファイナル4に導いた。

 シーズン前、彼はこう言っていた。

「シーズンの中にはアップダウンがあるだろう。好調のときは楽しみ、下向きのときはそこから学ぶようにしたい」

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