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 地元・ドラゴンズのリーグ制覇で、沈んでいた明るいキャラが甦った。

「山本昌さん、凄いよね。45歳でしょう。完封ですよ。あれで勇気をもらいました」

 と声を弾ませるのは、13日に34歳の誕生日を迎えた棚橋弘至である。棚橋は元高校球児(岐阜県・大垣西高の外野手)で、大のドラゴンズファン。親交のある200勝投手が9月に見せた快投に尻を叩かれたのか、IWGPヘビー級王座奪回に、本気モードのスイッチが入った。

 自らを“百年に一人の逸材”と称するタナがその視野に入れているのは、早くも来春1月4日の東京ドーム大会だ。12月11日には、IWGPヘビー級選手権試合が大阪府立体育会館で開催される。王者・小島聡初防衛戦の相手は中邑真輔に決まった。だが、その試合の結果はどうあれ、「1・4のメインは俺が取る。小島だろうが、中邑だろうが、誰でも来い!」と、ドーム一点を見据えているのだ。

復調の証となった、新鋭・内藤哲也との3度目の対決。

 棚橋の今年前半戦の戦績は惨めそのものだった。春のNJカップでは、名古屋で新鋭・内藤哲也によもやの逆転負けを喫し、リベンジマッチのはずだった8月のG1公式リーグ戦では時間切れ引き分け。リベンジを果たすどころか、内藤を目立たせる結果に終わった。G1では決勝進出の粘闘を見せたが、小島の気迫に圧倒されて、21分25秒、ラリアットの剛打に轟沈。“外敵”に優勝トロフィーを奪われた元凶とまで酷評されてしまった。これでは'09年プロレス大賞MVPも面目丸潰れ。タナ十八番の「愛してま~す」のパフォーマンスも湿りがちだった。

「俺が新日本のエース」と自任する棚橋の泣きどころは、ヒザの故障だ。両ヒザとも手術を経験、酷使に耐えてきた。

「これね、しょうがないですよ。職業病でしょう。右ヒザの状態ですか? 大丈夫ですよ」と強がるが、決して万全ではないはずだ。それでも、ヒザの故障は最小限度に食い止めた。

 復調の証となったのは、因縁の内藤との3度目の対決、10月11日の両国国技館大会だった。棚橋は内藤のヒザを徹底攻撃、19分59秒、テキサスクローバーホールドできっちり決着をつけた。「やられた奴には、絶対借りを返す!」という勇ましいボディランゲージ。エース復権を懸けた打倒・小島の大逆襲が始まった。

■関連コラム► 60年ぶりの快挙達成。山本昌の「悪あがき」。 (10/09/18)

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