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人数あわせのトレード要員ではない!
アスレチックスが岩隈を渇望する理由。 

text by

菊地慶剛

菊地慶剛Yoshitaka Kikuchi

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photograph byHideki Sugiyama

posted2010/11/13 08:01

人数あわせのトレード要員ではない!アスレチックスが岩隈を渇望する理由。<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

岩隈は今季10勝9敗と3年連続となる2桁勝利を達成したものの不本意な成績。21勝を挙げ、沢村賞に輝いた2008年のようなピッチングをMLBで取り戻せるか

高年俸のチャベスを放出し、岩隈+打者数人の資金を?

 さらに注目すべきは年俸総額に制限があるアスレチックスとはいえ、すでに来シーズンに向け多少資金に余裕があるということ。今季開幕時の年俸総額はメジャー28位の5200万ドル弱だった。そのうち43.6%にあたる年俸をエリック・チャベス(1250万ドル)とシーツ(1000万ドル)の2人で占めていた。そしてアスレチックスは、チームが保有するチャベスの来シーズンの契約オプション権を行使しないことを発表し、シーツとの再契約を見送る決断をした。そのため2人分の年俸額内で、岩隈以外に数人の強打者獲得も不可能ではない。

 岩隈獲得でもたらされるこれだけの相乗効果を考えれば、アスレチックスがどうしてポスティング制度に参戦したのかを十分に理解することができる。岩隈もメジャー移籍を切望しているだけに、余程のことがない限り1カ月後には晴れがましいメジャー入団会見を見ることになるだろう。

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岩隈久志
オークランド・アスレチックス

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