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スポーツ総合コラム
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スポーツ・インテリジェンス原論

メジャーに現れたケタ外れの才能!!
“超”投手ストラスバーグの悩みとは?

生島淳 = 文

text by Jun Ikushima

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 個人的な記憶をたどると、新人がこれほどのブームを巻き起こしているのは、1981年にドジャースで活躍したフェルナンド・バレンズエラ以来ではないか。

 1995年の野茂英雄も、2003年のマーク・プライアーもこれほど話題をさらったという感じはしなかった。

 話題の中心になっているのは、ナショナルズの新人、スティーブン・ストラスバーグである。

 ストラスバーグの凄さは、「分かりやすさ」にある。

 とにかく、速い。

 ストレートの平均スピードは97マイル、時として101マイルも計測される。

 チェンジアップの平均も、驚くなかれ90マイルを超えている。時速145キロのチェンジアップを投げられては、打者としては後手後手に回らざるを得ない。

 勢いに乗った時など、ツーナッシングと追い込んでから遊び球を投げることもない。3球勝負で3球三振。「大器」とはこういう選手のことを指すのだと、実感する。

 そのストラスバーグが、いま議論の対象になっているのをご存じだろうか?

ストラスバーグが沈滞するオールスターを変える!?

 今年のメジャーリーグのオールスターは7月13日(現地時間)に行われるが、ストラスバーグがナショナル・リーグのメンバーに選出されるかどうかが話題になっている。

 正直、ここ数年のオールスターは沈滞ムード。勝ったリーグ側にワールドシリーズのホーム・アドバンテージが与えられるとは言っても、インターリーグが定着し、リーグ間の戦いが珍しくなくなっているいま、商品価値は低くなってしまった。

 しかしストラスバーグがマウンドに上がるとあれば、注目度、視聴率が上がるのは間違いなし。

 ところが、驚異の新人のオールスター出場に、思わぬ「足かせ」がはめられるかもしれないのだ。

若手投手の投球回数制限はどれくらい有意義なのか?

 アメリカでは、若手が登板過多で選手寿命が短くならないように、ここ数年でイニング制限を設けるのが常識になっている。前述のマーク・プライアーは2002年に116.2イニングを投げた後、2003年に211.1を投げ、これが命取りになってしまった。プライアーは2006年を最後にメジャーのマウンドに上がることはなかった(実は私の大好きな投手だった)。

 ちなみに1999年に西武に入団した松坂大輔は、1年目180回、2年目167.2回、3年目240.1回と大幅に投球回数を増やした翌年、4年目には故障のために73.1回しか投げられなかった。

 はたして日本の球団は、いま現在、投球回数とケガの因果関係について統計を取っているだろうか? ちょっと心配になる。

 現在、アメリカでの常識的なラインは、前年の登板イニング数の1.2倍。ストラスバーグを大事に、大事に育てたいナショナルズは今年の投球回数を「160」と決めている。

 メジャーで160イニング投げられると思うとさにあらず。マイナーで55イニングを投げているので、ナショナルズのユニフォームを着ての登板は105イニングに限られているのである。

<次ページへ続く>

【次ページ】 秘蔵っ子の貴重なイニングをオールスターに与えるのか?

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