SCORE CARDBACK NUMBER

またもU-20W杯出場ならず。
若者を甘やかすJの「緩さ」。
~単純なパスミスが多すぎる!!~ 

text by

浅田真樹

浅田真樹Masaki Asada

PROFILE

photograph byAFLO

posted2012/12/07 06:00

久保裕也(京都)、遠藤航(湘南)ら、所属クラブではレギュラークラスの選手が揃っていたが、またしてもU-20W杯への出場はならなかった。

久保裕也(京都)、遠藤航(湘南)ら、所属クラブではレギュラークラスの選手が揃っていたが、またしてもU-20W杯への出場はならなかった。

 U-19日本代表が3度、アジアの壁に阻まれた。日本がアジアユース選手権の準々決勝で敗れるのは、これで3大会連続。またしても、U-20ワールドカップへの出場条件であるベスト4進出を逃したのである。

 だが、同じ準々決勝敗退でも、過去2大会と決定的に異なるのは、大会全体を通じて、まったく日本らしさを発揮できなかったことだ。

 とにかくミスが多く、攻撃がつながらない。グループリーグでのUAE戦などはその典型で、相手から厳しいプレッシャーを受けているわけでもなく、落ち着いてつなげば何ということのない場面でミスを連発した挙句、ロングボールの蹴り合いに陥るという有様だった。

 とはいえ、彼らだけを責めても仕方がない。帰国してJリーグの取材に戻ると、そんなことに気づく。

 Jリーグを見ていると、ボールの「奪い合い」というより、「失い合い」のような試合が少なくない。当然、どちらも決め手がないため、ほとんど決定機には至らない。それは、U-19代表の選手たちが見せた戦いぶりそのものだ。

「単純なパスミスが多すぎる」と、風間監督が端的に表現した現状。

「誰もマークがいないのに、ユニフォームを間違えているんじゃないかというくらい、単純なパスミスが多すぎる」

 これはある試合の後、風間八宏・川崎監督が語った言葉だが、それはJリーグ全体の現状を端的に表わしているもののように聞こえた。

 Jリーグが誕生して20年。クラブ数が増加する一方で、プレー場所をヨーロッパに求める選手も増えた。その結果、これまで以上に若い選手の需要は高まり、10代にして公式戦出場の機会を得る選手も多くなった。今回のU-19代表の選手たちも例外ではなく、それ自体は悪い傾向ではない。

 しかし、それがどれだけ彼らを鍛えることにつながっているのかは、Jリーグで行なわれている「緩いサッカー」を見ていると、甚だ疑問に感じる。今回のアジアユース選手権の結果に、少なからずショックを受けたのは確かだが、「いまどきの若いもんは」と嘆く前に、彼らの置かれた環境を見直す必要があるだろう。

 U-19代表だけが特別だったのではない。ある意味で彼らは、現在のJリーグを象徴していたのだと思う。

関連コラム

ページトップ