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岡田ジャパンに覇気は無いが……。
W杯が開幕し、日本人審判も活躍! 

text by

木崎伸也

木崎伸也Shinya Kizaki

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photograph byGetty Images

posted2010/06/12 11:30

岡田ジャパンに覇気は無いが……。W杯が開幕し、日本人審判も活躍!<Number Web> photograph by Getty Images

 まさか南アフリカに来て、こんなにのんびりした気分になれるとは――。

 日本代表がベースにするジョージは、実に「品のいい田舎町」である。

 筆者が泊まっているアパートから、日本代表が練習するスタジアムまで徒歩20分。「夜はひとりで歩かない方がいいよ」とアパートの大家にはアドバイスされたが、実際、日が暮れてから歩いてみても、ほとんど身の危険を感じない。

 まあ、解説者の風間八宏さんに言わせれば、「おまえはどう考えても金持ちには見えないから、狙われるわけがない」ということなのだが。とにかくジョージは、南アフリカの中でも飛びぬけて治安がいい街なのである。

早朝から街のあちこちでブブゼラの音が響き渡る!

 ジョージの朝は、ブブゼラの音から始まる。

 毎朝、まるでニワトリの鳴き声が響き渡るかのように、「ブフォ~」とブブゼラの音で叩き起こされるのだ。

 ブブゼラは南アフリカのサッカー観戦に欠かせない長細い形をしたラッパだ。唇を押し当てて息を勢いよく吹き出すと、1km先にまで届きそうな重低音が鳴り響く。それが朝から夜まで、街のあちこちから聞こえてくる。まるで「南アフリカにようこそ」と呼びかけてくるかのように。

 高地対策を考えたら、標高が低いジョージを選んだことが、選手のパフォーマンスにどう影響するかは大会が終わらないとわからない。だが、少なくとも「安全面を気にせず、練習に集中する」という意味では、非常にいい街を選んだのではないだろうか。

 ならば、チームの雰囲気もさぞいいはず――と思いたいところだが、サッカーはそんなに甘くない。

日本代表の練習は、元気に声を出す選手がほとんどいない。

 韓国に惨敗し、イングランドとは善戦したものの、結局は逆転負け。そしてコートジボワールに、再び0-2で完敗した。4年前のドイツ大会と比べても、本当に選手たちに元気がないように見える。

 一番の原因は、攻撃の糸口がちっとも見えないからだろう。

 守備を優先するのは、弱いチームなら当たり前だ。だが、サッカーの守備とは「攻撃するため」にある。「守備のための守備」になってしまったら、プレーしているだけで気持ちが萎えてしまうに違いない。

 練習中に声を出す選手はわずか。

 練習試合でゴールが決まらなくても、その場で怒る選手はいない。

 とてもW杯直前のチームとは思えない。

 のんびりしたジョージの影響のせいか。それとも解決策を示せない監督のせいか――。

【次ページ】 W杯第2戦という檜舞台で活躍した日本人審判。

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