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元・王者ロッシのヤマハ復帰の真相。
~モト最強ライダー、復活なるか~ 

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遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

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posted2012/09/14 06:00

元・王者ロッシのヤマハ復帰の真相。~モト最強ライダー、復活なるか~<Number Web> photograph by Satoshi Endo

移籍発表後初めての会見で、「ベストのバイクで戦いたい」とヤマハへの期待感を語った。

 昨シーズン、世界中の注目を集めるなか、ドゥカティに移籍したV・ロッシが、古巣ヤマハへの復帰を決めた。イタリアメーカーのドゥカティでイタリア人選手のチャンピオンを誕生させる、という大きな期待を受けての移籍だったが、昨年は表彰台に立つこと1回でランキング7位。ドゥカティとロッシが総力を挙げて挑んだ今シーズンも、ここまで表彰台1回の総合8位と低迷している。

 予想以上の不振で今シーズン始めには引退説も浮上したが、ロッシは5月中旬に「あと2年はやりたい」と現役への意欲を表明。以降はドゥカティ残留か移籍かで注目を集めていた。

 前回の移籍発表の際はドゥカティがシーズン中にロッシ獲得の会見を開き、ロッシもヤマハでの7年間の思いを綴った直筆メッセージのコピーを配布した。また、ドゥカティでの初テストがテレビ中継されるなど、なにもかもが前代未聞の出来事であった。

 それから2年。思惑が外れたドゥカティは、ロッシとの契約終了を伝える簡単なリリースを出しただけ。一方のヤマハも、リリースでこそ再び最強コンビがチームを結成するとアピールしたが、特別なことは何もなし。この1年半のロッシのリザルトが反映された格好の、静かな移籍発表だった。

ロッシのラブコールに敬意を表したヤマハの、もう一つの思惑。

 ロッシがドゥカティで低迷した原因は、車体バランスの問題を解消できなかったことに尽きる。ワークスチームはエースライダーのリクエストに合わせてマシンを開発するので、エースだけがいい成績を残すことは珍しくない。だが、ドゥカティでのロッシはエースにもかかわらず遅れが目立ち、それが「ロッシ限界説」につながっていた。

 そのロッシと2年間の契約を交わしたヤマハの思惑はどこにあるのだろう。ひとつは、元チャンピオンからのラブコールに敬意を表したものだが、もうひとつは、ロッシを加入させることでスポンサーを獲得できるからだといわれている。

 前回の7年間の在籍でタイトル獲得4回。ライダーとして絶頂を極めたヤマハで復活を掛けるロッシに、世界中のファンが注目している。ドゥカティとの相性が悪かっただけなのか、それとも、ロッシが限界なのか。その答えは、2013年に出されることになりそうだ。

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