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名QBの移籍に、五輪からの転身と
話題騒然の今季のNFL。
~9月5日、「熱い」秋が開幕へ~ 

text by

渡辺史敏

渡辺史敏Fumitoshi Watanabe

PROFILE

photograph byAFLO

posted2012/09/04 06:00

永久欠番だった背番号18をOBの快諾によりペイトンが継承した。

永久欠番だった背番号18をOBの快諾によりペイトンが継承した。

 9月5日、王者ジャイアンツと名門カウボーイズの一戦でアメリカンフットボールNFLのシーズンが開幕する。来年2月の第47回スーパーボウルに向けて核になる選手としてまず注目されるのがマニング兄弟だ。

 兄ペイトンは1998年のコルツ入団以降、一昨年まで13年間NFLを代表するQBとして君臨してきた。この間4度MVPに輝き、'07年には第41回スーパーボウルを制覇している。しかし昨シーズンは首の怪我から1試合も出場できなかった。この事態にコルツも不調に陥り、2勝14敗でリーグ最下位に終わったのである。これに対しコルツ首脳陣は今年36歳で先行きに不安のあるペイトンを放出、4月のドラフトで10年に一人の逸材ともいわれるスタンフォード大出身のQBアンドリュー・ラックを1位指名する一新策に出た。こうしてペイトンはブロンコスと5年9600万ドルの契約を結び新天地で再起を期すこととなったのである。

 キャンプやプレシーズンを見る限り健康面の問題は感じられない。果たして以前と同じ抜群のパス能力と統率力を発揮できるか注目される。

一流のQB入りを印象付けた、イーライ・マニングに集まる注目。

 一方、弟イーライは'04年にジャイアンツに入団し、'08年には第42回スーパーボウル優勝も果たした。が、兄ペイトンほど飛び抜けたパス能力を持っていないため、今ひとつ影が薄い印象がぬぐえなかった。それが大きく変わることとなったのは昨シーズンの活躍ゆえだ。一敗もできない状況が続くなかでプレーオフを含め終盤6連勝し、2度目のスーパーボウル制覇を達成したのだ。その間に見せた冷静なプレーぶりは皆に一流のQB入りを果たしたことを認識させるには十分だった。それだけに今シーズンの注目度はこれまでにない高さとなっている。

 また、QBの起用法を巡り議論を呼んだまま開幕を迎えるのがジェッツだ。ジェッツには'09年にドラフト1巡指名で獲得したマーク・サンチェスがいるが、昨シーズンはふがいないプレーが目立ち、チーム低迷の原因となった。とはいえ先発の座はゆるがないと思われていた。しかしオフシーズン、ジェッツはペイトンのブロンコス加入で放出されたQBティム・ティーボウを獲得するという奇策に出たのである。ティーボウは'10年にブロンコスに1巡指名で入団、昨シーズン途中に先発として定着、プレーオフに導いた実績を持つ。また敬虔なキリスト教徒でもあることから一部に絶大な人気を誇る。

<次ページへ続く>

【次ページ】 4×100mリレー銀メダリストのデンプスのNFL挑戦。

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