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D・ブレイデンと完全試合後の人生。
~20世紀以降MLB17人目の偉業~ 

text by

芝山幹郎

芝山幹郎Mikio Shibayama

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photograph bySports Illustrated/Getty Images

posted2010/05/25 10:30

D・ブレイデンと完全試合後の人生。~20世紀以降MLB17人目の偉業~<Number Web> photograph by Sports Illustrated/Getty Images

'07年にメジャー昇格。昨季は8勝9敗、今季は8試合に先発し、4勝3敗、防御率3.50(5月20日現在)

ブレイデンには個性派投手への道を目指してほしい。

 それどころか、完全試合達成組のなかには1922年のチャーリー・ロバートソンや'81年のレン・バーカーのように、いまひとつ冴えない成績しか残せなかった投手も混じっている。主にホワイトソックスで投げていたロバートソンは、現役8年間の通算成績が49勝80敗で、勝ち越したシーズンが一度もない。インディアンスで奪三振王に2度輝いた経験のあるバーカーにしても、現役11年間の通算成績は74勝76敗だった。

 ブレイデンの場合はどうだろうか。まだ26歳という年齢を考えれば伸びしろは残されているというべきだろうが、いまの投球を見ると、大投手に化ける可能性はあまりうかがえない。むしろ彼には、左腕特有のチェンジアップを生かし、ひと味変わった個性派として長く投げ続けてもらいたいと思う。幸か不幸か、カリフォルニア州でもっとも環境劣悪な町と呼ばれるストックトンで育ったブレイデンには、スーパースターAロッドを一喝するほどのガッツが備わっている。このガッツに支えられている限り、われわれは今後も彼のピッチングを楽しむことができるはずだ。

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ダラス・ブレイデン
オークランド・アスレチックス

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