地中海の隅に浮かぶキプロス島で、ちょっとしたサッカーブームが起きている。首都ニコシアのクラブ、アポエル・ニコシアがチャンピオンズリーグで予想外の躍進を見せているからだ。
ポルト、ゼニト、シャフタール、アポエルが集ったグループGは当初、「3強1弱」の構図になると言われていた。しかし第4節を終え首位に立っているのは、この小さな島国のクラブだ。
チームに輝かしいタレントはいない。試合の主導権は相手に譲り、ボールポゼッションも平均44%と低い。しかし、かつてチェルシーでジョゼ・モウリーニョも評価した守備的MFヌーノ・モライスらを中心に、堅守速攻という大崩れしないサッカーで勝ち点を積み上げてきた。
ニコシアの目抜き通りを歩くと、アポエルファンの熱を感じることができる。リドラス通りのバルやレストランでは、アウェーで貴重な勝ち点1を奪ったポルト戦の録画放送がテレビで何度も流され、ファンは愛するチームが一番上に位置する順位表に酔いしれている。
危機に瀕する経済状況のなかでサッカーが果たす役割。
地元の日刊紙『サイプラス・メール』のスティリアノウ記者は、「グループが決まった時には誰も期待していなかっただけに、喜びも大きいのでは」と語る。
人々はアポエルの活躍に沸き、アウェーのポルト戦には1500人ものサポーターが、欧州の端から端まで、飛行機を乗り継ぎ駆けつけた。
キプロス人たちのこれほどの盛り上がりには、停滞する島の経済も関係しているだろう。彼らは経済的な鬱憤をサッカーで晴らそうとしている様にも見える。
キプロス経済は現在、ギリシャと同じく危機に瀕している。キプロスは国民の8割がギリシャ系と、経済的、文化的にも近い。同国の銀行はギリシャ関連のリスクが高い資産を保有しており、隣国と共倒れの危険性も指摘されるほどだ。
アポエルのヨバノビッチ監督は、ホームでのポルト戦の後にこう語っている。
「この勝ち点8は、我々アポエルだけでなく、キプロス全体にとっても非常に大きなものだ」 アポエルが同国史上初のCL決勝トーナメント進出を決めれば、さらに多くの人がアウェーの試合に駆けつけるだろう。強豪が集うなかで奮闘するアポエルの存在は、キプロス人の誇りでもあるのだ。
■関連コラム ► <ナポリ、21年ぶりに欧州最高峰の舞台へ> マッツァーリ 「ジャイアントキリングの用意はできている」
► キプロスで夢をかなえた若きポルトガル人選手。~CL出場を叶えたアポエルFC~ (09/09/24)
SCORE CARD バックナンバー
- 部屋数の減少で考えた、 相撲界のあるべき姿。 ~角界にとって淘汰は是か非か?~ 2012年5月17日
- 大人のマスコミ対応に見る、 盟主ヤンキースの真髄。 ~極秘の選手研修プログラム~ 2012年5月14日
- 度胸満点の変則左腕、 中後悠平が描く夢。 ~藤岡、益田と競うロッテの新人~ 2012年5月13日
海外サッカー ニュース
香川がマンチェスターへ? ドイツメディアが報じる
2012年5月15日(火)23時0分 - 共同通信
【ケルン(ドイツ)共同】サッカーのドイツ専門誌キッカー(電子版)など複数のドイツメディアは15日、ドイツ1部リーグ、ドルトムントとの契約延長を断ったと報道された日本代表MF香川真司が、14日夜に代理…記事全文
海外サッカー コラム
-
[言わせろ!ナンバー]
ユーロ2012、優勝国を予想する! -
[スペインサッカー、美学と不条理]
ビジャレアル、まさかの降格。リーガの優等生を襲った悲劇とは。 -
[スポーツで学ぶMBA講座]
レアルとアヤックスの「顧客」は誰か?利益モデルが企業を特徴づける。














![[フット×ブレイン] テレビ東京系列 毎週土曜よる11時5分キックオフ!](/mwimgs/f/5/280/img_f52fe5292d3cc0601bbe62e6a72f239a11685.gif)











